検索窓
今日:4 hit、昨日:37 hit、合計:12,131 hit

ページ28

『ということで昨日校舎裏に行ったんだけど送り主が…』


「スタンド使い、だったんだろ」


『よくご存じで』



翌朝の登校中、事後報告にはなるが心配してくれた分結果だけでも伝えようと考える。
しかし溜める間もなく承太郎にネタばらしされた。ジョースターさんにも同じことされた気がする。

マジシャンにも同じようなことをしていないことを願うよ。



「ラブレターがまさかのスタンド使いからの呼び出しなんてね、怪我はない?」


『だからそこまで心配してもらわなくても平気だって、ご覧あれこの健康体』



立ち止まり自慢気に両手を広げて傷一つない体を見せた。

体術も習っていない上にスタンドにパワーがないので不安なのか。
心配されるのが嫌というわけではないが侮られるのは解せない。


どこか納得しない気持ちでいると、単純な疑問が浮かんでくる。



『あれ、そういえば承太郎。
なんで差出人がスタンド使いだって知ってたの?』


「…?」



再び歩きだしてそう聞く。ジョースター家の血と言われればそれまでだけども。
承太郎に目線を向けると、疑問と驚きの狭間とでしか表せない表情をしていた。



「気づいてなかったのか?」


『え?』



逆に疑問をぶつけられたが何が何やらでどんな反応をすれば良いのやら。


承太郎の言う通り心当たりは全くなく「?」が頭を巡っている。
気になって花京院の方を見るが、どうやら彼も承太郎側の人間らしい。

納得しているらしい花京院に負けるもんかと頭を回すが、どうやら正解はかなりの出不精のようだ。


答えが出ずに悩んでいると、承太郎が正解を口に出した。



「手紙がおかしかったんだよ」


「そうそう、本体とか姿は見えないのに微かにスタンドの残り香?みたいなのがあってさ」



答え合わせ、なのか?


腑に落ちない二人の回答に鞄に忍ばせていた鏑木の手紙を取り出す。
未だピンと来ないが本文が書かれた紙を観察してみる。

紙が少しザラザラしてるくらいで特に違和感は…。



「相手はどんな能力だった?」


『……木を、操る能力』



だがこの質問でなんとなく言いたいことが見えてきた。


鏑木の能力が明確には木に細工をして操らせるものだったとすれば、操った木は鏑木のスタンドの一部と言っても過言ではないだろう。

そして重要なのは世の中の紙の原材料は木だということ。



『明日、神社で燃やしてくる』


「そうした方がいいよ」



ラブレターの焼却を決断したのもそう遅くはなかった。

KF5→←〃



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

酸性雨の1つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の1つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います! (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の1つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです!申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか!! できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蛸山葵 | 作成日時:2023年8月28日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。