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正解が選択肢にないだなんてクイズとしては0点だ。
不意打ちの対敵に動揺を隠せずついつい嫌な想像が頭をよぎってくる。
しかし驚きから固まっている暇なんて一秒もない。聞きたいことは色々とある。
『二人と縁を切れってどういうこと?
しかもその能力…君、スタンド使い?
私が
この状況にご満悦そうな鏑木に一気に質問をぶつけた。
私が花京院と承太郎と縁を切ることで鏑木に発生するメリットなんて思いつかない。
能力も顔も見覚えがないので新手のスタンド使いなんだろうが、DIOの腹心だとしても始末するわけではなく離別させる意味が不透明だ。
スタンドの件に関しても最近転校してきたのは花京院一人。
すると自動的に元々いた生徒ということになるが、昔の私の周りにスタンド使いなんていなかった。
だからよく一人で意味のない“たられば”を考えた、承太郎達に救われた!
「強いて言うなら運命の悪戯って奴かな。
そうだそうだ、一応改めて自己紹介しておくよ。
ボクの名前は鏑木真哉、県立公暁東高校二年生で好きな食べ物はしらたき。
あとあと、好きな色は無色透明で好きな数字は0。好きな飲み物は水」
まだ鏑木の事情もなにも掴めないが、スタンドを持っていながら苦悩も何もないような様子に不満を募らせる。
そんな胸中から少しばかりの反抗心を視線に含ませて見つめた。
鏑木は一体何がしたいんだ。鏑木が喋れば喋るほど得体の知れなさが覆っていく。
目的が分からない以上まだ大人しく話を聞いて居よう。
「それでそれで、もう一個の質問…どうして縁を切らなければいけないのかだよね」
『…うん』
明るいトーンの喋り方にいっそう気味の悪さが増す。こっちは拘束されているというのに。
話を進めるためにも彼の言葉に相槌を入れると、体に巻き付いている木の幹のようなものが蠢いた。
『ひっ』
「ボクは0という数字が好きなんだ、大好きなんだ。
だって、人間じゃあ0は作れないから。
ボク達が今通ってる学校も今着ている制服も全てが人間の創造性の賜物だ。
…けどさ、いくら頑張っても0は生み出せない。
なぜなら0を生み出そうとした時点でそれは1に変わるから」
無意識なのか意識的なのかじわじわと強まっていく締め付ける力。
一心不乱に語る鏑木とふと目が合い、生み出された笑顔とともに鳥肌が立った。
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酸性雨の1つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の1つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います! (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の1つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです!申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか!! できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蛸山葵 | 作成日時:2023年8月28日 23時