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『三人で帰りたいと思ってるんだけどどう？』
「本当？僕も丁度同じこと考えてたんだ。
確か、承太郎は玄関で絡まれてたはず」
『なら余裕はありそうだね』
承太郎が帰ってないか不安だったが、花京院が言う分には足止めされてるらしくまだ校内にいるそうだ。変に走らずゆっくり行くか。
ペースを落とさず速めず花京院と並んで歩く。放課後の学校って雰囲気あるな。
廊下の窓から差し込む夕日が辺りをオレンジ色に染める。その光景が私の目にキレイに映った。
花京院が一緒だから非日常と日常が混ざったような特別感がいっそう夕日を輝かせる。
人生バラ色なんて使い古された表現で表すのが憚られるほど浮かれてるな。
「ちょっとこっち向いてくれるかい？」
『ん？』
歌でも一つ歌いたいようないい気分でいると、不意にそう告げられて足を止め花京院に顔を向けた。
けれど何を言われるでもなくされるでもなくじっと顔を見つめられるだけ。
動くわけにもいかずにとりあえずピースをすると花京院が優しく微笑んだ。
『どうしたの？』
「いや、綺麗な瞳だなって」
『さっきのフォロー？
別に気にしてないのに』
「そうじゃあなくて」
花京院には悪いが大した用事ではないことが分かって歩みを進める。
何か言いたげに途切れた言葉も流し、遅れて歩き出した彼を横目で見た。
言ってくれた通り目に精気はやどって幾分かマシにはなってるだろうけれど、昔のことに触れられるのは授業参観の時のように少しむず痒い。
「そういえば昼、承太郎が今の君も昔の君も好きとか言ってたよね」
『うん…？どうしたの？』
どうやらまたもや私絡みの話題らしい。
今日の昼休み、屋上で承太郎が焦りながら弁解していた光景を思い出す。
事実なので頷くが質問の意図が見えずにもう一度花京院を見やった。
文章に起こしてみるとなかなかスゴいこと言われてたんだな。
これは危ないわ、ちょっと間違ったら何百人もの女生徒から刺されちゃうわ。
軽口を叩くノリでそんなことを思っていると、花京院の声が後ろから飛んでくる。
「いや、僕は今のAの方が好きだなって」
またフォローがくるんだろう、その考えが完全に隙を生んだ。
こうもストレートに言われるとどうもダメみたいだ。
足が固まり動かないので、前を見たまま蚊の鳴くような声で呟いた。
『それ殺傷能力高い…』
「なら使いどころは考えないとね」
赤く染まった顔は夕焼けのせいにしてもらおう。
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酸性雨の１つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (
レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の１つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います！ (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の１つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです！申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか！！ できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛸山葵 | 作成日時：2023年8月28日 23時
