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私の未来 ページ40
Aside
だけど扉の前にはもちろん、迅がいるわけで。お互い何も言わずにすれ違う。だがそのとき、迅が私の腕を掴んだ。私は前を向いたまま迅に話しかける。
A「……私は大丈夫だよ。離してくれる？」
迅「……」
A「……迅は知ってたんだよね。私がネイバーだってこと」
迅「…っ、違う…！Aはネイバーじゃない…」
A「ネイバーだよ。父さんがネイバーな時点で私もネイバー。私にはネイバーの血が流れてる。半分ネイバーだ」
迅「……っ」
A「……離して。私は大丈夫だから」
迅「……俺には、Aに何かを言う資格なんかない…。けど、これだけは覚えててほしい…。
Aの未来は＿＿＿ちゃんと“笑顔”だよ」
A「……！！」
私の目がゆっくりと開かれる。私は少し顔を上げると、
A「……そっか。それが聞けてよかった」
と、言いながら笑って後ろを振り返る。そこには、なぜか泣きそうになっている迅がいた。
A「なんでお前が泣きそうになってんだよ…(笑)」
迅「……っ…だって…」
A「はは、大丈夫だよ。……なんとなくわかってた。みんなとは少し違うこと。だから、心配すんなって」
迅「……」
迅は渋々だったが、腕を離してくれた。そのまま私は自室へと向かった。
林藤「……なぁ、彰。“その時”っていうのは…今日であってたか？」
そう呟かれていたことを、私は知る由もなかった。
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作者名：大福モチ | 作成日時：2022年11月3日 13時
