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Aside
城戸「この奪還計画は今回攫われた32人だけでなく、第一次侵攻で行方不明になった400人以上の市民も対象になる。ボーダーにとって過去最大の長期プロジェクトになるだろう。我々は今まさに“戦力”を求めている。それは前線で戦う隊員であり、隊員の援護を担う職員であり、組織を支える母体となるこの都市そのものだ。従来の防衛活動及び、奪還プロジェクトへの市民の理解と参加を期待する。以上だ」
「奪還計画の人員はどのように決めるんですか？三雲くんもそのメンバーということですか？」
城戸「隊員から希望を募り、その中から選定する。基本的にはA級以上の隊員、選抜試験も実施されるだろう。彼が遠征に参加できるかどうかは、単純にその条件を満たせるかどうかで決める」
三雲「はい、わかっています」
城戸「……君はもう下がりたまえ。まずは身体を治すことだ」
三雲「はい」
修がこちらに戻ってくる。記者たちはデカいネタだと騒いでいるが…。
三雲「ふー……」
雨取「おかえり修くん」
唐沢「いい演説だったよ」
三雲「演説……？」
A「おつかれ、修」
三雲「え！？A先輩！？」
A「……」
三雲「？…A先輩？」
A「〜〜っ！！修〜〜〜！！」
三雲「え？……うぐっ！？」
私は修に突進した。ちゃんと力加減を考えてね。
A「も〜！！良かったぁ生きてて〜！！もう私の心臓持たないよぉ〜！！」
三雲「す、すみません」
A「はぁーー……修不足だ…」
三雲「あはは…」
香澄「……………一度死にかけたのに、まだ続けるつもりなのね」
三雲「……！母さん……」
A「おっと…」
邪魔しちゃ悪いと思って修から渋々離れる。
香澄「……半年前、あなたが入隊希望の書類を持ってきたとき、私が大反対したのを覚えてる？あなたが大怪我したって聞いたときは、“だから言ったじゃないの”って思ったわ」
三雲「…………」
香澄「……でも不思議ね……。……大怪我して意識もないあなたを見ても、お見舞いに来た人たちは誰1人“もうボーダーはやめさせたほうがいい”って言わなかったの」
三雲「え……？」
A「(あ…なんか申し訳ない気が……)」
私も大怪我したし死にかけたし、なんも言えねぇ……。
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作者名：大福モチ | 作成日時：2022年11月3日 13時
