失敗作ちゃんと神童くん。Ⅱ (ページ3)

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イケブクロの雨。ページ3

十四side

『ふふふ～ん♪』

今自分は空劫さんと獄さんと一緒に空港に居るっス！もうちょっとで愛しのAちゃんに会える！そう思うと楽しみで楽しみで仕方なかった。昨日もあんまり眠れなくて…でも凄く元気っス！！！

「十四…お前さっきからなぁに嬉しそうにしてんだ？」

『ふふふ♡もうすぐで愛しのAちゃんに会えるんっスよ～～』

「ああ？愛しのAだぁ？誰だよそいつ。」

『あっ！写真見ますか？！この前帰った時に一緒に撮ったやつが…ほらこれっス！』

自分は前に帰った時、Aちゃんとデートした時に撮ったツーショットを空劫さんに見せた。

「おぉー、なかなかいい顔してんな。つか此奴お前にちっと似てねーか？」

『よくぞ気づいてくれましたっAちゃんは自分の大事な大事な妹っス！！すっごい可愛いんすよ～～あぁ～早くAちゃんに会いたいなぁ』

飛行機に乗ってからもずっとにやけ顔が止まらなかった。

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「んだとっ？！巫山戯てんのかこのクソ親父！！！」

空劫さんが鳴っていた電話に出ると法事は来月の今日だったらしい。間違えて灼空さんが伝えちゃったらしいっス。ずっとプンプン怒って居た空劫さんだったっスけど久しぶりに彼奴に会うかーとか言って機嫌なおしたみたいっス。

やっとイケブクロに着いた。
こっちは少し雨が降っていたみたいで強くなる前に家に帰ろうと思い荷物を持って自分は家方面へ向かおうとしたその時…

『おい、十四。今から一郎んとこに行くぞ。宣戦布告になっ』

「えっ、いや自分は…」

「俺も明後日が裁判だからまだ時間はあるな…面倒ごとは起こすなよ空劫。」

「うるせー銭ゲバ弁護士。」

「んだと？！」

『ぅえぇ～～』

早くお家に帰ってAちゃんに会いたいのに…

仕方なく自分も着いて行く事にした。

_______

三郎side

『では一兄、Aを迎えに言って来ます！』

「おう！待ってるぜ！」

「んえ？にいちゃん、Aって？」

『低能は知らなくて良いんだよっ！』

「んだと三郎ぉ！」

「うるせーぞ、お前らっ！」

『すみません一兄。』
「にいちゃんごめんよ。」

「わかったなら良いんだぜ。ほら三郎は早くAちゃん迎えに行ってこい」

一兄に促され僕は家を出た。

まだ少し降り続いついる雨の中、Aの家を目指した。

『(早く新しいボードゲームで一緒に遊びたいなあ)』

早くAと遊びたくて小走りで向かった。