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『あー、うん。ごめんね春千夜』



「だっさ」
「ダッセェ」



 私の気遣いは無駄だったらしい。ボロカス言われた春千夜は怒って自分の仕事部屋に行ってしまった。可哀想だから後でご機嫌取りに行ってあげよう、と考えて、今は暇そうな蘭ちゃんではなくノートパソコンで何かしてるりんちゃんの隣に座る。



『また蘭ちゃんの仕事やってんの?』
「ん〜?Aそれじゃあオレがサボって竜胆にやらせてるみたいじゃん」
「兄貴言ってもやらないから」
『やっぱりそうじゃん』



 背中に( )しかかってくるのは蘭ちゃんで、いつでも距離が近いこの兄の方。りんちゃんは真逆とまではいかないけど、女っ気が全然ない。顔いいんだからこの兄弟さっさといい子見つけて身固めればいいのに、とタイピングの音を聞いていたらドン、とドアを雑に開ける音が背後から聞こえてくる。多分、春千夜。



「おいブス」
『…っ』



 いつものように返事をしようとすれば、蘭ちゃんの手で口を塞がれた。なんで返事をしないのか、とりんちゃんも私の方を振り返って察すると黙って仕事を続ける。



「三途、Aのこと名前で呼べば?」
「あ゛?」



 春千夜今どんな顔してるんだろうか、と気になるけど蘭ちゃんが背中に体重をかけてくるから表情は分からない。春千夜に名前で呼ばれたことなんて、東卍と天竺以来ない。多分、彼の上司(?)ムッちゃんこと武藤泰宏(むとうやすひろ)が居たからだと思う。
 Aさん、なんて呼んでくれてたな、なんか面白い。




「……A、ツラ貸せや」30db(デシベル)(小さなささやき声が目安)
「声小っっっさ」




 やっと蘭ちゃんが離れてくれたから、春千夜について行こうとしたら超そっぽ向かれてそのまま春千夜の部屋に入っていった。もう90度にグイッと首を曲げている。そんなに私と顔を合わせたくないらしい。



 ちょっとは距離を縮めてやろうか、なんていう蘭の助け舟はほとんど役に立たなかった。




「竜胆、アイツらデキると思うか?」
「今のままなら100億年掛けても無理」
「俺なら3日で足りるな」
「兄貴殺されるよ。三途遠回しにAの男全員殺してるからな」



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愛之助(プロフ) - みなみかわ東。さん» みなみちゃ〜〜〜ん😘😘😘😘😘😘 いい吐息ありがとう🥺 (2021年12月4日 12時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
河谷(プロフ) - 愛之助さん» ああもう頭ん中ではひ〜ちゃんだったのにごめん🥺🥺 (2021年12月2日 6時) (レス) id: 1007f168b9 (このIDを非表示/違反報告)
みなみかわ東。(プロフ) - とてもよい作品でございました(吐息) (2021年12月1日 21時) (レス) @page11 id: e84367e7a0 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 唯梨さん» あ〜ゆーりたん読んでくれてありがとうね…🤦‍♀️🤦‍♀️ (2021年12月1日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 卍卐さん» お邪魔します…😌 (2021年12月1日 18時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛之助 | 作成日時:2021年10月12日 8時

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