Crown【短編集】

ご褒美：天月 ページ39

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　勉強しながら電話しない？なんて魅力的なラインが来たからすぐさま電話のマークをタップすれば出てくれた天月。お互い、そろそろ期末も近くてレポートをたくさん抱えてるから丁度いい。

　なかなか、1人だと進まないのに、電話だと相手も頑張ってる、なんて思うから案外進めやすくてたまに電話するけどほとんど無言だったりする。

　「はろはろ。レポートヤバいんだけど。」

　「俺も。」

　お互いに残りいくつレポートが残ってるか、なんて悲しい話をしながら片手でパソコンの電源を付けた。


　お互いに大学も学部も違う高校の時の友達だから、レポート内容なんて全く違って、分からなくても聞けないところだけはちょっと難点かもしれない。なんて思うのはレポートを書くのに詰まってきたとき。

　「あまつきー、」

　「んー？」

　きっと手の止まった私と違ってレポートを進めてるのが分かる返事に気付かないふりをして話を続ける。

　「夏休み、いつから？」

　「あー、っとね…来週で大学終わりのはず。」

　スマホでスケジュールを見たのか、さっきまでより少し声が近くなってちょっとびっくりした。バレないように、平静を保って返事をする。

　「じゃあ私とそんなに変わんないね。ねえ、夏休みにさ、ご飯行かない？」

　「いいよ。近場でどっか行こっか。」

　「へへ、楽しみ。レポート頑張ろ。」

　何だかんだと天月と会うのも、３、４ヵ月ぶりだ。電話はちまちまとしてるから声は聞いてるけどそれだけだし。

　「俺も、頑張れる。」



　レポートのご褒美に。


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　最近、更新が滞っていて本当に申し訳ないです…。
　この話のように現在レポートに追われておりまして…。もうすぐすれば夏休みにもなるのでもう少しだけいつもより遅い更新になる予定です…。

　ツイッターの方でSSなど上げてますのでよろしければ覗きに来てください。

陽炎：そらる→←海：となりの坂田。

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