【刀剣乱舞】和泉守「18振りの刀剣女子化」堀川「それ、多すぎない？大丈夫？」和泉守「気にするなだってよ」 (ページ33)

今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:15,737 hit

百四十九話ページ33

杏子side

ｻﾞｼｭ！

杏子「ｸﾞｯ！ｶﾞﾊｯ！」

火奈「杏子！」

秋希「杏子さん！」

杏子「ｸｯ、ｹﾞﾎｯ！ｹﾞﾎｯ！」

火奈「秋希！杏子の守備に回るぞ！」

秋希「分かった！」

二人はすぐに私の前に来てくれ、そのまま私の守備に回ってくれた。

杏子「っ・・・・二、三回攻撃を受けただけで重傷だなんて。私もだいぶ弱くなったか？いや、相手がそれほど強いのか？」

火奈「杏子！もういいから下がって！」

秋希「ここは私達に任せて！」

杏子「いや、いい」

その気持ちには感謝するけど、でも、ここで私が諦めるわけにはいかない。私は刀を杖代わりにして立ち上がり、二人の間を通って再び前に出た。

火奈「杏子！」

杏子「大丈夫。死にに行くわけじゃないから。ギリギリまでやるけどね。・・・・相手の強さは身に占めてよく分かった。政府が長年封印してきただけある。

だけど、ここで諦めるわけにも、死ぬわけにもいかない！最後まで足掻き続けてみせる！生きて、みんなの所に帰るために！」

そう言った後、私はすぐに上着を脱ぎ棄て、再び刀を握り直した。

杏子「私の裸を見る奴は…死ぬよ…！」

そう言ってすぐ、私は一歩踏み出し、そのまま敵の方へ走った。そして、

杏子「これが！本気だ！」

私はそのまま闇武者を五体斬った。

杏子「ﾊｧ・・・・ﾊｧ・・・・ｸｯ・・・・ちょっと、これは、無茶しすぎたかな？」

重傷の状態で真剣必殺も使って、同時に連続して闇武者を五体斬るというのは、流石に骨が折れるな。流石に、これ以上の体力は、もうない。

ここまでなのかな？私。生きて戻るって言っておきながら、ここで終わるの？そう思うと、自然と涙が溢れ出てきた。

泣いている暇なんて、ないはずなのに。そう思いながら、私は再び敵の方を向くと、敵が私のところまで来ていた。しかも、刀を振り上げた状態で。

杏子「っ・・・」

応戦しようにも、体力がほぼ底をつきかけていて、これ以上動くことができなかった。清光、ごめん。私、もう、貴方には、会えない。

そう思い、私は刀が振り下ろされると同時に、死を覚悟して目を瞑った。その時、

ﾋﾟｷｯ!ﾋﾟｷｯ！ﾊﾟﾘﾝｯ!

「杏子！」

杏子「！」

すぐ傍でガラスの割れる音と共に聞き覚えのある声が聞こえた。ゆっくり目を開け、その聞こえた方へと振り返ると、そこには、もう会えないと思っていた、清光の姿があった。