本当の良作をもっと読んでみたい

描写について2 ページ9

私は小説を読むうえで、絵を想像したいなぁといつも読みながら思っています。



キャラクターの立ち位置や、その場の情景を想像して、アニメーションのように動く姿を想像しながら読み解いていくという読み方が一番物語が面白く感じると思うんです。




皆さんもそう……だと信じたいのですが、
そのためには作者さんのその頭の中にある情景を、文面に起こすことが大事だと思うんです。

たぶん、きっと、作者さんの頭の中では誰がこういうことをして、今の季節はどんなで、立ち位置はどんなで、場所はこういう感じで……という想像がぼんやりでもできているのではないかと思います。

それを読者側でも同じように受け取って、物語を楽しみたいんです。

作者さんも、自分と同じ世界が読者さんに見えていた方が嬉しいのではないかなと思いますし、
ちゃんと自分の作品を理解してもらったことになるのではないかな、と。




折角脳内で作っている世界があるなら、それを説明して知ってもらわないと勿体ないと思います。

最初は表現技法等は放っておいてもいいので、その今浮かんでいるキャラクターの会話している場面を想像しやすいように書いてほしいのです。

心理描写も大事ですが、感情移入するには自分がその場所にいったような感覚になるような描写が必要です。




「学校に行った。」

ではそれはどんな学校なのか。大きいのか小さいのか、新しいのか古いのか。

それがわかるだけでもキャラクターの通っている学校から、公立なのか国公立なのか、私立なのか、県立なのかというのもなんとなくわかると思います。


「階段を上った」

その階段は外なのか室内なのか。螺旋階段なのかなんていうんだろう、あの普通の階段なのか。長いのか短いのか。


もちろんそこまでずらーっとなんでも書かなくては良いのですが、
そういうところまで想像して、細かすぎる描写はしなくても、想像しやすい描写をするのがいいのではないかなと思っています。

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