■砂糖漬けの日々に【Dream Sans】 ページ9
「Aちゃん、今日は白薔薇の砂糖漬けを用意してみたよ！甘いもの好きだったでしょ？」
紅茶の香りが、可愛らしく彩られた部屋に満ちる。彼は、戸棚から甘ったるい香りの漂う瓶を取り出し、嬉しそうに蓋をとった。
無邪気に笑う彼は、とても五百年余りの時を生きてきたとは思えないし、私を此処に軟禁しているとも思えない。
ただ、純粋。そこに一点の歪みもない。
それがたまらなく恐ろしいと、今でこそ思う。
私たちは、何も数奇な出会いをした訳じゃない。ただ、大きな林檎の木の下で本を読む貴方と、病気の母に林檎を食べさせたかった私が、ばったり出くわしただけ。
それから毎日林檎の木の下で、私と貴方は語らった。
友達のいない、独りぼっちな私。そんな私と接してくれるのは、彼だけ。
だから信じてたし、嘘なんてつかなかった。「友情」とはそういうものだと、信じて疑わなかった。
なのに、どうしてこうなってしまったのか。
鎖がなくとも、迷路のように入り組んだ此処から出ることはほとんど不可能に等しかった。閉じ込められ、散々甘ったるい言葉を浴びて、どうにも心地よくて、気持ち悪い。愛とはこんなにも重いものだったかと、母の姿を思い浮かべようとする。
しかし、思考は全て紅茶と砂糖に溶けて消え去った。
カップに注がれた琥珀色の液体に、真っ白な花弁が沈む。
一枚、二枚、三枚……。
瓶の中身を全て押し込まんとするその様子は、美しいながらも、やはり狂気を感じる。
「……っん、よし、できたよ！」
どうぞ、と目の前に差し出された紅茶は、見た目からしても美しくなどなかった。飽和しきった砂糖は沈み、押し込まれた花弁はひしゃげ、心なしか黒く濁っている。
そっと口に含む。
……甘い。
砂糖の味しかしない。そこに無駄な薔薇の香りが加わって、甘党でも吐き出しそうなナニかへと変貌している。
吐き気に襲われ口を塞げば、彼は満足そうな顔で「好きだよ」と微笑むのだ。
別に、私は甘いものは好きではない。むしろ嫌いだ。
だから、この甘ったるい空間は苦痛でしかない。
甘い愛の囁きとか、甘いお菓子と紅茶とか。
私にとっては、みんな気持ちが悪い。
それでも彼は、私に砂糖を押し込んでいく。
無理やり飲み込んだ
そうして私は、今日も彼に吐いてしまうのだ。
『わたしも、すきだよ』
＊砂糖漬けの日々に。
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主にえいPさん(プロフ) - diamondさん» えへへ(((← 要素盛り込むのめちゃ苦労したけど、楽しんでもらえたなら頑張った甲斐もあったってもんですな☆← (3月6日 0時) (
レス) @page14 id: 17e27b66d3 (このIDを非表示/違反報告)
主にえいPさん(プロフ) - 裏華(うらか)@🐈‍⬛🐾🥂さん» せんようべ……？？？(低能)← まあ犯罪以外なら何でもおっけぃですわっ☆← メア様はどうしても病ませたっかんですの、ずっとニコニコしながら書いてる← (3月6日 0時) (レス) @page14 id: 17e27b66d3 (このIDを非表示/違反報告)
主にえいPさん(プロフ) - えーーーーーーーーっ昨日のヒット数300くらいあるじゃないですかーーーーーーーーーっ((( イヤホント皆様ありがとうございます、うれピーッ (3月5日 0時) (レス) id: 17e27b66d3 (このIDを非表示/違反報告)
diamond(プロフ) - 主にえいPさんさん» とても良いぞーーー！！ちゃんとマエガミスト使っててウレシイｯｯ♡(きも) (3月4日 15時) (レス) id: 94e9b3251f (このIDを非表示/違反報告)
裏華(うらか)@🐈⬛🐾🥂 - 神神神神神神神神神神神（ゲシュタルト崩壊）メア様愛してます。美味しい（）あ、突然ですけど専用部屋つくりまs((((((( (3月4日 15時) (レス) id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：更新をサボる駄作者えいPさん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Surume_Homupe/
作成日時：2021年12月6日 19時
