検索窓
今日:3 hit、昨日:31 hit、合計:26,031 hit

少女の名は ページ4

「か…か…ふ……」


青年はラクサスの一発の拳骨によりすっかり伸びきっている。


「仲間を見下す発言はダメよ」

「お前が言うか?」

「他のギルドの軽視も聞き捨てならん」

「お前に妖精の尻尾(フェアリーテイル)を名乗る資格はねぇ」


雷神衆とラクサスの圧により、情けない声をあげながら青年はギルドを出て行った。


「お前らはなぜ妖精の尻尾(フェアリーテイル)に?」


ラクサスが残りの新人二人を見下ろせば、ガタガタと尋常ではないほど震え出した一人の男の子。


「怖ぇーよここーっ!どこがアットホームだよー!!!」


男の子も青年と同様。
悲鳴にも捉えられるような声で勢いよくギルドを飛び出して行った。

そう、ラクサスの圧によって。


「入ってく直ぐ二人抜けた。ラクサスのせいで…」

「俺のせいかよ!」


エルフマンの言葉にラクサスは少し顔を赤らめる。


「Aが帰ってきたら怒られるぞー!アヒャヒャ!!」

「アイツは関係無いだろ」

「怖ぇなぁーアヒャヒャ!!」


顔を険しくさせたラクサスに睨みつけられるカナだが、一切臆する様子を見せない。



「わ…私は、私はトウカ。ナツのいるギルドに入りたくて来ました」


「ナツ?」


トウカの言葉にギルド内がざわめき始める。


「ナツとはどんな関係なんだ?」

「ナツとは、その…いいえ、ナツ様よ。
ナツ様こそ私の…マイスイートダーリン♡」


その衝撃発言に、マカオが口に含んでいた酒を吹き出す。
マカオだけじゃない。ギルドにいる皆が驚きに包まれる。


「被ってきたねぇ、ジュビア」

「ブツブツ……グレイ様が私を置いて……ブツブツ…」

「いや、何でもない…」


ブツブツとジュビアが念仏のようなモノを唱えているこの様子はここ最近では見慣れた光景。


「そう…運命の出会いは一年ちょっと前…」

「ギルド解散してた頃か」


トウカはナツとの出会いを語り始めた。


「盗賊に襲われた私の前に現れた白馬に乗った…いいえ、火竜に乗った王子様!!」

「それじゃ、ナツがナツに乗ってるじゃねーか」



「意外とモテるのねナツ……」

「あらあら」



「で!!ナツ様はどこ!?どこにいるんですの!?マイスイートダーリン♡」


両手を合わせキョロキョロと周りを見渡すトウカにマカロフが口を開いた。


「仕事じゃ。しばらく帰ってこんぞ」

「へ?」

「魔導士ギルド創設以来誰も達成する事が出来なかった依頼……


―――100年クエスト!!!!」

魔陣の竜→←新メンバー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:チュロス | 作成日時:2020年4月29日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。