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グラスの中のシャンパンを飲み干すと、俺に少しずつ前菜から食わしてくれて。
俺に食べさせて、自分が食べるって事を俺に酌をしながら交互に繰り返してる。
「しょーちゃん。はい、あーん。」
食後のデザートまで食わせるつもりらしいAはバカでかく切ったケーキをフォークに刺して俺の前に差し出す。
期待を込めた嬉しそうに弾んだ目で俺を見るAの期待に応えるべくできる限り口を開いて食べてやる。
「ふふふ。口の周り…ほっぺまでクリームだらけ…。」
「それがしたかったんだろうが。」
「そうだけど。まさかしょーちゃんがしてくれるなんてね。優しいね？ありがとう。」
俺の頬に軽くキスをすると『甘い』って笑う。
その笑顔が見たくて…
その笑顔を見る為なら、こんなバカげた事までする俺をお前はどう思ってるのか？
テーブルの上にあった手拭きで俺の顔についたクリームを拭おうとするから、
「A。舐めて綺麗にしろよ。」
その手を止める。
「俺がお前の言う通りにしたんだ。次はお前だろ？」
「…やっぱりしょーちゃんだった…。」
「あ？」
「しょーちゃんはしょーちゃんだって事。」
「んなの当たり前じゃねぇか。俺は俺以外の何者でもねぇよ。」
諦めた様に苦笑して、頬に唇を寄せた。
唇の間から這う様にして出された舌先が俺の頬を撫でる。
「…随分と積極的で大胆になったもんだな…。」
まぁ…そういう風に仕込んだのは俺なんだが…
恥じらってるのを命令して無理矢理させるのに興奮するのもあって、どことなく寂しい気持ちもある。
「だって…言う通りにしないとしょーちゃんひどくするもん。」
「人聞きの悪りぃ事言うなよ。ひどくはしてねぇ。お前の趣味嗜好通りにしてやってるだけだ。」
「もぉ！」
足をジタバタさせながら背中をパンパン叩くAが可愛いくて。
「ククク。」
「意地悪！」
オンナの顔もできて、でもこうやって所々ガキ臭さが残る狭間の年齢だからこその可愛いさ。
Aにはいつまでもこのまま…
百合の様に真っ白なままでいて欲しい…。
「A？」
「ん？」
「ありがとな？来年からも誕生日が楽しみになりそうだ。」
「ん。毎年私にしょーちゃんのお誕生日お祝いさせてね？」
嬉しそうに笑うAの頭を引き寄せて重ねた唇は、クリームより甘くとろけ…
幸せが溢れ出た…。
HAPPY BIRTHDAY ★S.S
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
