Episode1 -2 ページ8
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「まだ飲むの？」
「そのつもり」
「じゃあ私も飲もうっと。久々に飲み会」
「いいな」
にこりと笑う智兄さんに笑い返す。
翌日が二人とも休みの日には一緒に飲むことも珍しくない。
最近は智兄さんの休みが平日に偏っていたから久しぶりだ。
「シャワー浴びてくるね」
「おー」
またビールを傾ける智兄さんが見ているテレビは夜のニュースが終わるところのようで天気予報が流れている。
時刻は十一時四十八分。
門限までに帰宅した私は明日からしばらく曇り空が続くのを確認してからリビングを出た。
季節的に、梅雨の走りかもしれない。
寝る支度を済ませてから智兄さんの隣に腰を下ろす。
物件情報誌を手に取ってペラペラとめくっているとふいに智兄さんが言った。
「今日は遅かったな」
「あー、櫻井さんと飲んで帰ってきたの」
「あぁ、櫻井さんな」
「うん」
納得したように声を出す智兄さんの結ばれていた口元が緩む。
智兄さんの中で櫻井さんは認められているらしく一緒にいたからと言って口うるさく言われることはあまりない。
二宮さんのことを言おうかちょっとだけ迷って、報告しておいた方がいいかなと思って続けて口を開く。
「あとね、櫻井さんの大学時代のお友達だっていう人に会ったよ。お店が櫻井さんのお友達のお店で、偶然だったんだけど」
「いつも言ってる相愛亭か？」
「そうそう」
「そのお友達って、男？」
「うん」
「何かされたりとかは」
「…大丈夫、されてない」
「まぁ、ならいいけど」
眉根を寄せた智兄さんはそう言ってテレビ画面の方を向いた。
よくわからない深夜のバラエティーが小さい音で流れている。
私は内心ほっと息をついた。
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ペペロンチーノ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます^ ^ Episode6-10がピリオドだけになっていま！手違いでアップされたなら、これを読んで気づいていただければ…！ (2020年7月12日 21時) (
レス) id: 11672b536d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年6月17日 11時
