Episode4 -4 ページ26
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それどころか周りに付き合わされて遅くなったときとか、門限に間に合うようにタクシーで帰ろうとするとそのタクシー代すら払ってくれるような人だ。
だから櫻井さんに支払いをする必要がないという二宮さんの言葉はよくわかる。
だけど、先に外に出たら二宮さんと二人きりになっちゃう。
「Aさん？」
「今行きます。相葉さん、ごちそうさまでした」
「ありがとね。今度はニノちゃんと二人でおいでよ」
「検討します」
私は手早く荷物をまとめて相葉さんに曖昧な言葉を言いおいて二宮さんの背中を追った。
がらりと引き戸を開けて外に出ると二宮さんが空を見上げていた。
「二宮さん？」
「なんか、雨降りそうだなと思って」
「…あぁ、そうですね。曇ってますね」
見上げた空には分厚い雲が広がっているようで星の一つも見えなかった。
しばらく曇りが続いてところによりにわか雨なんて天気予報だったけど、幸いまだ雨には降られていない。
「家に帰るまで振り出さないと良いんですが」
「そうですね。ぬれるのは勘弁だなぁ」
しっとりと湿った風が頬を撫でる。
生ぬるいこの時期の風は酔った身体には少し冷たさに欠けている。
「ねぇ、Aさん」
「あ、はいなんですか？」
ぼんやりと空を見上げていたら急に名前を呼ばれて慌てて二宮さんに顔を向ける。
二宮さんはゆったりとした動きで一歩二歩、私の方へ近づいた。
犬を彷彿とさせる整った顔を見上げる。
「門限って、お兄さんと決めたものなんですよね？」
「そうですよ。学生の時に」
「じゃあ、門限過ぎたらお兄さんって困ります？」
「困るというか…まぁ心配すると思いますけど…」
要領の得ない質問に私は内心首をかしげながら返答する。
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ペペロンチーノ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます^ ^ Episode6-10がピリオドだけになっていま！手違いでアップされたなら、これを読んで気づいていただければ…！ (2020年7月12日 21時) (
レス) id: 11672b536d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年6月17日 11時
