【WT】 Escape from the White R∞M . 【短編集】 (ページ2)

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▸ br 視点 .

なかむの提案で、Aちゃんが寂しくならないように僕らの中で“お世話係”を決めることになった。

だけどみんなAちゃんのこと好きすぎない？ってぐらい誰も譲ろうとしないし、ジャンケンで決めてもみんな納得いかなくて、多数決をしても自分が1番だって思ってるから意味なかったんだけどね。

結局どうなったかって言うとAちゃんのお部屋に行って、勝手に僕がお世話係になりました〜。

( バレたら叱られるかもしれないけど。

この役に最適なのは僕だけだもんね。 )

『それで、ぶるーく先生が私のお世話係に……？』

「そうなんだ〜改めてよろしくね。Aちゃん。なんでも僕に頼ってね！Aちゃんがしたいことなら僕が何でも叶えてあげるから。」

お世話係っていうのは、Aちゃんの身の回りのお手伝いをすることなんだろうけど、本当の仕事はAちゃんの寂しいって気持ちを僕が埋めてあげることだと思った。

だから一刻も早くAちゃんからから“寂しい”という気持ちを無くしてあげたかったんだけど、

『そこまでしなくても、私はワイテル病が早く治ってくれれば、先生たちにも元気な姿を見せれますし……』

「やっぱり寂しいの……？」

『寂しい、んですかね……？しばらく家族とか友達に会えてなくて、みんな何しているのか気になって……』

そう、だよね。

でも僕たちにも元気な姿を見せたいって思ってくれてるのは嬉しかった。

だけど、この病院から出しちゃいけないんだよね。

「大丈夫、僕たちがちゃんと病気治してあげるから。

“寂しい”って気持ち(病気)を治してあげるから｣

End .