中原幹部はかっこいい。(切実)

〈言無デイズ〉中原×太宰 ページ36

他の作品にも載ってるんですけど…
なんか上手く出来た気がしたのでw
「言無デイズ」という曲からです。知らない人は聞いてみて下さい。


ーーー


何となく、すれ違ってる日々が続いた。
「おい太宰！」って声を掛けても、会話なんてしたくなくて。
それとなく、言葉が交わされた。其れが他と同じ対応なモンだから、
なんとなく、ムカついて。

同じ任務がまた命じられて。
チャンスかも…と思ったのが間違えてた。
チャンスなんかもう、ありゃしない。

「…其れはただの云い訳だって、
気付いてるのにな。莫迦みてェ。」



手前に伝えたい事はずっとあって。
での大体其れは云えなくて。
…たった一言が口から出なくて。
未だ、云えないでいる。



彼奴が裏切って。
何故だか毎晩頰を濡らした。
涙なんか大体意図なんぞありゃしねぇ…なんて。
何故だか訳も無く、止めどなく流れた。

彼奴と一緒だった任務は、もう一つも無くて。
一人でする任務は何処か物足りなくて。
「此れじゃない」ってずっと考えて。
「今更、俺の頭で考えたって分かる訳無いよなァ。」って一人自分を嘲笑った。


彼奴に伝えたい事がずっとあった。
でも毎回毎回流されて。
そのたった一言はいつも云えなくて。
未だ、云えてなくて。


彼奴が敵に付いたって、行(生)き違えた。
久々にまた戻って。嗚呼、久し振りって思った。
でも彼奴はどっか変わってて。前より彼奴が見えなかった。

毎晩毎晩涙流して、其れを繰り返して如何するってんだ。
もう彼奴の事を見れないかもしれない。


足を踏み外した？それでまた転んだ？
起き上がった処で、手前は戻って来ないんだろ。


嗚呼、いつかは迷いも消えるって思ってた。
其れがもう遅い事なんて気付かなかった。





太宰に伝えたい事はいつも一つだけ。
ずっと変わらず思ってた。



「死なないで」ってその言葉。



云い争って云えなかった。
見透かされてそうで云えなかった。
云い訳が口を突く。



未だ、云えてない。未だ、云えてないのに。




俺が一番云いたかったのに。



俺が一番云わなきゃいけなかったのに。



俺が一番側に居たのに。





眼前に広がった光景に、
「もう、云えないのか」ってまた、涙した。

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