リアル*14 ページ16
ギィ…という音を立てながら、笠松先輩に続いて大きな扉を開け、中へと入った。
｢わぁ…広い……。｣
｢すげぇ……海外の警察署ってこんな感じなのか…。｣
中に入って見れば、それは綺麗なホールだった。
目の前にはカウンターがあり、その奥は階段。
２階へと続いている。
｢とりあえず…休憩ポイントがどこにあるか知りてぇな…。｣
｢はい。あとは情報が欲しいのと……脱出方法と……。｣
｢なぁ、笠松。ここの扉開かないぞ。｣
不意に森山先輩の声が聞こえた。
いつの間にか、右側の扉のドアノブをガチャガチャと捻っている。
｢ここの扉もだ。全部閉まってる。｣
その隣の扉もガチャガチャと音が鳴るばかり。
試しに、自分で左側の扉を捻った見たものの…
｢開きませんね…。｣
｢…なにか、この警察署全体のセキュリティを管理してるのがあるってことか…？｣
笠松先輩の言う通りならば、それを解除しなきゃ話は進まない。
｢カウンターにパソコンがあります。｣
カウンターを指さしたと同時に歩き出せば、後ろから笠松先輩があ、まて。って言うのが聞こえた。
カウンターの前に来たところで、警官が1人パソコンの前の椅子に座っていた。
｢……人が……。｣
｢…ちゃんと死んでるの……その人…？｣
森山先輩のその声に足を止めると笠松先輩が横を抜けて、近づいた。
｢…頭を撃たれてる…。多分、もう動かない。｣
そう一言いって、彼を椅子ごと少し動かせば、目の前のパソコンのスイッチを入れた。
画面が明るく光った。
｢お、ついたな！｣
｢あぁ…でも…やっぱりこれが…。｣
画面には、セキュリティカードキーを入れてください。の文字。
｢カードキーなんて持ってないですよ…？｣
｢そうだな……じゃあ、また探すしか…。｣
｢俺、なんか拾ったよ。｣
ええっ？！はぁ？！！！と自分の声と笠松先輩の声が同時に森山先輩の方へと向けられた。
｢巨人に追われる少し前だな、近くで銃声音聞こえて行ってみたら、武装したヤツが殺られてたんだ。そいつからハンドガンとカードキーみたいなの貰ったんだ。｣
森山先輩がポケットから取り出したのは、青いカードキー。
受け取って文字を見てみれば、英語でセキュリティカードキーと書いてあった。
｢森山先輩ナイスです！！！！｣
｢よっしゃ！これで…！！｣
笠松先輩がパソコンの横からカードキーを入れた。
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作者名：ベイ | 作成日時：2017年3月28日 19時
