SEVENTEENの紅一点 3 (ページ2)

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寝転がったままの状態を撮られていることに今更気付いてガバッと起き上がった。カメラの赤いランプが点灯しているけど、いつから撮られていたかはわからない。

「なに用の映像？ゴセ？」
「違う、ウォヌオッパにね、ダラダラしてるんだったら撮影して来いって渡されちゃったの」
「あー、holidayの」
「そうそう。暇なやつ連れてけって言われて宿舎中回ったんだけど、誰もいなくて。で、この部屋に来たらミンギュ暇そうだったから」

ウォヌヒョンはずっと映像の勉強を続けてきて、今回ようやくMVを任されることになった。
今日の午後がその大きな撮影で、みんなでバーベキューをすることになっている。買い出しもそのためのものだ。

お散歩にでも行こうかと思ってさ、と続ける彼女だけど、まさかその格好で？

「そのワンピースのまま行くの？」
「うん、ダメ？」
「外の日差しすごいよ、羽織るもの持ってきてなかったっけ」
「今朝まとめて全部洗濯お願いしちゃったの…もう今日はこれしか着るものなくて」
「焼けるよ絶対、嫌でしょ、嫌だよね？」
「う、うん」

誰もいなかったってことは、ウォヌヒョン以外で彼女のこのワンピース姿を見たのは俺だけ。

そう、俺だけなのだ。

嫌ならしょうがないよね～とソファーに引っ掛けてあった俺のパーカーを渡すと、彼女はちょっと迷ってから渋々袖に腕を通した。

「なんで迷うの」
「これ映像に残っても大丈夫かな、と思って」
「ダメだったらスタッフさんが消すでしょ」
「…それもそうか」

スタッフさんに消される前にウォヌヒョンに映像もらっておこう、と心に決めて彼女が着たパーカーのチャックを閉めた。

どうか俺のちっぽけな独占欲には目を瞑ってほしい。