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*(小話) ページ43
間もなくAの借り物競走が始まった。やや歪んだ箱から紙を引いたAは既に走り出している同参加者に取り残され、スタートラインからほぼ動かず小首を傾げている。
それもほんの少しの間。Aは何か思い付いたのか、意のままに駆け出した。
「エマ!!!」
「……えっ、A姉!!?」
三年赤組の待機所、まさか自分に声が掛かると思っていなかったエマは目を丸くする。
「まだ皆迷ってるから、ゴールまで私と一緒に走って!」
「え、何!?どういう事!?」
「良いから!!」
Aは困惑しながらも立ち上がったエマの手を握りゴールを目指した。途端、追い抜かれそうな気配を感じ「エマ抱き付いて!」と放つなり、ひょいと担いだままにギリギリ一着でゴールした。
「はぁ……ごめんね、エマ」
「や、ウチ重かったでしょ!!A姉のお題何だったの!?」
Aはエマにくしゃ、と潰された紙を手渡した。
『キラキラしたもの』
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作者名:カーター千之助 x他1人 | 作成日時:2023年5月6日 4時