検索窓
今日:51 hit、昨日:108 hit、合計:161,227 hit

*(小話) ページ43

間もなくAの借り物競走が始まった。やや歪んだ箱から紙を引いたAは既に走り出している同参加者に取り残され、スタートラインからほぼ動かず小首を傾げている。

 それもほんの少しの間。Aは何か思い付いたのか、意のままに駆け出した。


「エマ!!!」

「……えっ、A姉!!?」


 三年赤組の待機所、まさか自分に声が掛かると思っていなかったエマは目を丸くする。


「まだ皆迷ってるから、ゴールまで私と一緒に走って!」

「え、何!?どういう事!?」

「良いから!!」


 Aは困惑しながらも立ち上がったエマの手を握りゴールを目指した。途端、追い抜かれそうな気配を感じ「エマ抱き付いて!」と放つなり、ひょいと担いだままにギリギリ一着でゴールした。


「はぁ……ごめんね、エマ」

「や、ウチ重かったでしょ!!A姉のお題何だったの!?」


 Aはエマにくしゃ、と潰された紙を手渡した。


『キラキラしたもの』

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
240人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カーター千之助 x他1人 | 作成日時:2023年5月6日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。