黒髪の隣人 ページ9
ナルトは、一回拳骨を落とされても懲りずにサクラに近づく。
「ナルトのやつこのままだとまたタコ殴りにされるな。」というシカマルの助言も経て半強制的にナルトと一列隣の席に移った。
「はぁ…よし!これならもう安心だ。」
と一息ついたが隣に人がいる。
一応許可を取ろうと、話し掛けてみた。
「ねぇ、ここにナルトと座っても良い?」
吸い込まれるほど黒い目と黒い髪をした少年はチラッとこちらを見て、一言だけ呟いた。
「ああ。」
それだけ言うと彼はまた前を向いて何も言わなくなった。
それを見届けると手で壁を作り、ナルトに小声で話した。
「ねぇナルト、あいつっていつもああなの?」
「そうだってばよ…!サスケのヤツいつもあのしかめっ面だ。」
「サスケ…!?それってサクラがさっき言ってた…」
ナルトとひそひそ話をしながらサスケの方を見ると目が合った。
「おい。陰口は聞こえないように言えよ。このドベ。」
サスケのドベという言葉を聞いてカッチーンという音とともに過剰に怒り出すナルトを慌てて押さえつけた。
「サスケ、お前のせいでナルトが暴れ出した…!ちょっと…!何とかしてよ…!」
私は恨めしげな目でサスケを見上げた。
「フン。さあな。俺の知ったことじゃない。」
サスケは不敵な笑みを浮かべると、前へ向き直った。
その時私はナルトを抑えながら初めて先ほどのサクラの言っていたことを理解した。
確かに整った、妖しげな笑み。
女はこういうものにきっと弱い生きものなのだろう。
だが残念なことに私はそれくらいで簡単に騙されたりする気は無い。
格好良いのは認める。だが少し周りが騒ぎすぎなくらいじゃないのか?
それに、さっき気づいたことだが今現在も女子からの視線が痛い。
喧嘩するいのとサクラに見てるだけのシカマル。おまけに暴れだすナルトとそれを挑発するサスケ。極めつけのサスケファンの女子達の視線に私はため息を着いた。
_________
そして少し時間が過ぎて今は演習場に来ている。
どうやら今日は実技をする日だったようだ。
全く以て自信が無い。自信のあるなしどころか、緊張と不安でガタガタと震えだしそうな勢いだ。
殆どが一対一で戦って行き、後に残ったのは私とナルトとサスケ。それから知らない女子1人だけだった。
「誰でもかかってこいってばよ!!」
私でさえそうなのに、どうしてナルトはあんな風に平気にしていられるのだろう。
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Caesar(プロフ) - マスラさん» コメントありがとうございます!なかなか更新出来ないのですが応援してくださる方がいると思うととても嬉しいです! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
マスラ - とても面白いです!続き楽しみにしています。お忙しいとわ思いますが、更新頑張ってください!(*^_^*) (2018年11月6日 16時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - ありがとうございます!!学生なのであれこれ大変ですが更新がんばります! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2018年9月10日 3時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 深雪さん» コメントありがとうございます!!この所旅行に行ってて更新出来ませんでした。すいません!!頑張って進めるようにしますね! (2018年8月18日 19時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:julius | 作成日時:2018年1月1日 1時