逃走 ページ10
「……クレア、あいつはどうだった?」
「変な力を使われて、その間に逃げられた……
でも、私はカレンがいなければ……」
「そーだそーだ、私に感謝なさい!」
と、カレンはわざとらしく大声でそう言う。背中を強く叩き、笑顔で歩き始める。
「明日の朝にこの街を出るか?ここも既に危ない……」
レイの鶴の一言により、この街で過ごす夜は今晩が最後となった。
今日はホテルへと戻って出発の準備を済ませることにした。レイが稼いだ金は当然持っていき、服など大きな荷物になりやすい物はそのまま置いていくのだと。
「あ、あの……」
塔の中、一人が弱々しそうに言う。
「私は、このまま皆様と同行してもよろしいのでしょうか?これでは足を引っ張ってしまうといいますか……」
ニャルは、自分が暴走した二度の瞬間に悩んでいた。このまま一緒にいれば、いつか誰かを本当に殺してしまうかもしれない……
そう思い詰めていたのだ。
「ニャル、そんなことは無いぞ?君はいつもよく動いてくれる。君が先程、暴走しかけたときも……まさかカレンを凌ぐ強さとは思わなかった。
……自身から逃げてはならない。しっかりと向き合うべきだと私は思うのだがな」
魔王はニャルの身を案じてもなお、側にいさせるべきと考えたのだ。一緒にいるからこそ安心できる……そう考えていたのだ。
「……安心しろ、絶対に見捨てない。大切な仲間として最後まで守る」
魔王のその言葉に安心したニャルは、そのこわばる顔をサッと緩めた。
1人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カレン - ありがとうございます、あんなクソ作品見ていただいてありがとうございます(二回目) (2018年9月29日 20時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - カレンさん» カレンさんお久しぶりです。カレンさん良かったです(ごいりょく) (2018年9月26日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
カレン - おっと作家名のままだった、失礼 (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
キリサメさん - カレンは圧倒的裏ボス的なイメージで考えたキャラなので、能力考えるのにかなり時間が... (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - カレンさん» 良かった〜、間違ってたらどうしようかと思ってたんだ!ネーミングから参考にさせていただきますた。 (2018年9月24日 22時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/olivie_with_Riv
作成日時:2018年9月23日 0時