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信頼 ページ12

レストランから戻り、荷物を持ち出す。日が昇り始めた頃、クレアたちはホテルに別れを告げ、再び外へと出た。
チェックインとチェックアウトがいつでもできるホテルであったことに安心していた。

「カレン、ここからまた違う街へと瞬間移動はできるか?」

「さすがに私でも無理かな?っていうか、そもそも前々からこの街が私たちのホームグラウンドみたいな感覚だったから。ここから離れた場所はちょっとね〜……」

「問題はここからなんだ……どうやって逃げるんだ?」

カレンですら打破できないこの現状を、どうするのか誰もが考えに苦しんだ。

「……彼女たちに応援を頼んでみるか」

その中、レイが皆を連れてある場所へと連れていった。今は灯火が消えているが……クラブやキャバクラ、BARが並ぶそんな夜の街であるらしい。レイはこの前の夜、ここで金を稼いできたのだと。

「……あれ、レイちゃんどうしたの?」

レイの顔を見つけた一人の女が声をかけてくる。露出度が高い赤いドレスに白いコートを羽織っている女だ。足元が覚束ないところを見ると、まだ若干酔っているようだ。
だが不思議と嫌な雰囲気は出ていない、そんな感じの女だとその場の誰もが思っていた。

「ちょっと訳あってさ……こっそりこの街から出ていきたいんだ」

レイが、親しそうに応える。その様子はホストそのものだ。

「やっぱりそういうことね……昨日の夜の騒ぎ、レイちゃんだったのね?」

図星を突かれて、一番驚いたのはクレアだった。なぜ知っているのか、彼女が一番不思議に思っていた。
ただの民衆にまでそんなことが伝わってしまうのか……と思ったら、自分は自分の仕事などできないだろうと感心していたからである。

「そうなんだ、この街も危なくなってきたから……別の場所へと行きたいんだ!」

「そうね、やっぱり地下水道かしら?」

再び挙がった地下水道という言葉には、レイだけではなくカレンも苦い顔をした。

「……地下水道以外で方法は無いの〜?」

「残念だけど、汚れるのを嫌っていたら何もできないのよ?」

渋い顔をするカレンに、女は渇を入れるようにそう強く言う。クレアやニャルはどうとも思っていなかったが、ただならぬ覇気を感じたのか、カレンは少し萎縮してしまった。

それでも、レイは未だに嫌な顔をしている。

「レイちゃん、男なんでしょう?我慢なさい……」

「僕は汚れるくらいはなんだっていいんだよ……暗がりが無理なんだ……
精神科に通ってたレベルで無理で… 」

暗闇恐怖症→←温情



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設定タグ:パラレルワールド , アクション , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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カレン - ありがとうございます、あんなクソ作品見ていただいてありがとうございます(二回目) (2018年9月29日 20時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - カレンさん» カレンさんお久しぶりです。カレンさん良かったです(ごいりょく) (2018年9月26日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
カレン - おっと作家名のままだった、失礼 (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
キリサメさん - カレンは圧倒的裏ボス的なイメージで考えたキャラなので、能力考えるのにかなり時間が... (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - カレンさん» 良かった〜、間違ってたらどうしようかと思ってたんだ!ネーミングから参考にさせていただきますた。 (2018年9月24日 22時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Olivie x他1人 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/olivie_with_Riv  
作成日時:2018年9月23日 0時

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