それはダメ。色々と。 ページ10
「おかえり〜…ってどしたの!?」
「別に…どうもしてねーよ…」
未だに赤い顔を見られたくないので顔を隠しながらそう答える。
「まあ、おかえり!ご飯どうする?」
「あー…いらねーや…。すぐ寝る。おやすみ」
「わかった!おやすみ!
デートのこと、明日聞かせてね!」
「おー…」
自分の部屋に行き、部屋着に着替える。
そして、日記を書いて、眠りについた。
…翌日…
十時ごろに起きた。
よし、今日はたくさんゲームできる。
そう思いながらリビングに行くと、宓がいた。
「…なんでいるんだよ」
「えー、音葉と同じこと言わないでよ。
ただ単に真昼君達より早く来ただけだよ」
「そうかそうか。早く帰れ」
「来たばっかなんだけど」
ガタン、と椅子を引いて座る。
「A!お願いがあります!」
「どうした、音葉」
「料理教えてくださいっ!」
…料理?
「…なんでまた…」
「最近気付いたんだ!
私、リンゴも切れない!」
「それは色々ヤバいぞ」
リンゴ切れないっつーことはリンゴの皮も剥けないっつー事だよな?
…ヤバいぞ?
「…面倒だ。宓に教えてもらえ」
「えっ、俺?」
「お前何気に料理上手いだろ」
特にお菓子が絶品。
「わかった!教えてくださいっ!」
「わかったよー、今からする?」
「うん!」
そうして宓と音葉の料理教室が始まった。
私は味見専門。
出来るまではゲーム。
「出来たよー、味見してみてー」
「はいよ」
宓が持ってきたのはクッキー。
チョコチップクッキーやバタークッキー。
他にもあと二種類くらいある。
「…うん、美味いな。
真昼達が来たら出したらどうだ」
「よかったあ!やったー!」
「はあ…でも音葉ってとことん出来ないねー」
料理な。
皿は割るし指は切りまくるし。
まず素材を均等に切ろうとしない。
「…よく作れたな」
「でも結構頑張ってたよ」
「あっ!聞き忘れてた!
昨日のデートどうだった?」
「!?」
宓が飲んでいた飲み物を吹き出した。
「きったねえな…拭けよー?」
「ごめん…いやでもデート!?」
「おー。普通に駅前歩いて良さげな所があったら入るみたいな感じだけど。
カフェ行ったりとかしただけ」
「でもさ、帰ってきてから玄関で座ってたよ?
どしたの?」
えっ、話すの?
「…キス…されて…」
「「…えっ、キスごときでそんな…?」」
「悪かったな!」
ハモんなよ!
地味に傷つくわ!
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年1月26日 18時