明日 ページ40
…そういや、明日からか。
長い休みとか、月曜日とかは、学校に行きたくない。
それは、皆あることだ。
登校前日は、虚しいというか、寂しいというか、なんか…言い表しにくいけどそんなのがある。
それで、一人ベッドの上で泣いてしまう。
というか小学生の頃からそうだよ。
学校好き好んで行く奴いるのか？いねえよ。
「…急にごめんねー。驚いたろ？」
「何かあったのか？」
「いや、何もないよ。リビング戻ろっか」
真昼から離れて、リビングに戻る。
「あ、Aー！片付けといたよ！」
「おー、さんきゅ」
「えっへへー！」
犬か。犬系男子かお前は。
褒めたら伸びる子か。
「AさんAさん。
反省してるので出してください」
「綾人さん綾人さん。
反省したので出してください」
「…ほら」
「「ありがとうございますッ！」」
箱から音葉と流弥を出す。
「いやー！怖かったよ！
赤い文字が書いてもないのに増えてくからさ！
怖かった！」
「本当にそれな！
出してとか助けてとか！ホラーだよ！」
「え、そんなん無いけど」
「「…え」」
「嘘だ」
「「紛らわしい嘘つくなッ！！」」
見事にハモるね君達。
嘘だよ嘘。
お前らを懲らしめる為の。
「そして音葉。薬返せ」
「あ、ごめん。使っちゃった」
「…まあいいか」
「…珍しく優しい！？」
「失礼な」
それくらい許すよ。
そんな怖いか？そしてそんな優しくないか？
「あ、A！明日カラオケ行くの？」
「？行くけど」
「私用事あるんだよね！だから行けないや！」
「…お前が用事なんて珍しいな」
「うん！あれがあるからね！」
…あれか。
コミケ。行ってこい。ついでに私のも買ってこい。
「金渡してやるから私のも買ってきてくれ」
「了解です！」
「はい、任せた」
「じゃあ、ゆうのお迎えも頼んだ！」
あっ、そうだな。
「ゆう、明日カラオケ行くけど行くか？」
「行くー！」
「行くのか。何歌うんだ？」
「ボカロ！」
「「それ歌うの！？」」
「…歌うのか」
小一でさえも知っているボカロ。さすがです。
「じゃあ、先終わった方の高校へ行くっていうことで！おやすみ！俺もう寝る！」
「おー、おやすみ。私も眠いから寝るわ」
「おやすみ！また明日ー！」
ベッドに入ってから、いつもは泣いてしまう。
けど、明日が楽しみすぎて泣くどころじゃなかった。
日記を書いて、すぐに寝てしまった。
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作者名：リリムゥ | 作成日時：2018年1月26日 18時
