ずっと、ずっと、君が好き。

#29 ページ34

この日はずっと、授業をサボってた。

ついには、学校を出て、バイト先へ。



店は大繁盛で、人がたくさんいた。

その中で楽しそうにしている重岡さんが。


「えっ？A？」




店長も気づいたらしくて駆け寄ってくれた。


「学校は？」


「サボった」


「親は？」


「知らんわ、他の男とでもホテルに行っとるんちゃうん？」


「…は？男？」


「なぁ、親の話をせんどってもらえます？

嫌な思い出しかないんで」



あぁ、こんな態度をとってしまった。


ホンマはこんなこと1ミリも思ってないのに、

強がりたくなり、嘘ついた。



そしたら、重岡さんが真剣な顔になった。



「なぁ、なんかあったんやろ？」



「じゃないと、学校なんてサボりませんしね」



重岡さんは、店長に早退する、とだけ伝えて、

私の腕を引っ張り、店から出た。




「なにするんや！」



「あほ、話を聞きにいくだけやわ！」



「うっさい！離せや！！！」



思いっきり腕を振り払ってしまった。

幼少期からこんな性格だった。



なにもかもを溜め込んでは、ブチギレていた。




「ご、めんなさい…っ、」


その後に、泣き崩れて周りが私から離れてく。


そんな事件が中学校でもあった。




うちのおかんが男と遊んでいたところを、

友達のおかんが見つけて、子供に喋った。



それから、私を仲間はずれにする。

そんなこと慣れてた。


幼い頃からそうだったからだ。

#30→←#28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す