今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:3,609 hit
小|中|大
28 中也side ページ29
中原「(太宰。お前はとんでもない物を残していったな。手前が居なくなる形見に残すのが幼い頃の外套だなんて、Aには重すぎたぞ。)」
俺は今はいない元相棒にそう、心で訴えた。
此奴は俺が護ってやらねえと、唯一太宰と意見があった大切にする約束を必ず守ろうと心に誓った。
出会って3週間。そうたかが半月と少しだった。
物凄く短い期間に、3人とも濃い毎日を過ごしていた。ほぼ毎日の任務や任務後の酒。
報告書の書き方から訓練まで常に一緒にいた。
飲んでいた俺の机の引き出しには1枚の付箋があった。
達筆な、報告書ではろくに見られない字面がそこには並んでいた。
"大切にしなよ、中也。きっとAちゃんは君に忠実に育つよ"
中原「たかが半月だったのに俺にも、お前にも大切な物、なんてモンが出来ちまったなァ、」
想定外だ。そう俺は呟いた。
付箋は無記名のメッセージだったが
俺は確信を持って誰からのメッセージか受け取っていた。
双黒の相棒 完
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テオ | 作成日時:2017年7月13日 15時