転生したら滅茶苦茶不便なチート異能力手に入れた件について。その７。

電話。 ページ13

No side




あれから数分、


喫茶店には、


新たに２人の男が来店していた。




「( あの女性に心中誘ったら受けてくれるかな… )」



「( 目の前の包帯男が碌な事を考えている気がしない )」




その時、彼らの耳に、


携帯のバイブレータ音が届いた。


元ポートマフィア最年少幹部、


元組合団長が、


聞き損ねるはずがなかった。


その音は、彼らの目の前の少女の鞄から聞こえていた。


少女は、鞄の中を焦ったように探っている。


どうやら見つからないらしい。


数十秒後、


ようやく見つけ出したものの、


もう電話の呼び出し音は切れていた。


少女は、何かの紙と携帯を片手に、


店を出る。


何か、会話をしている。


店内にいると、


どう頑張っても聞き取れない。


少女が電話口で発した言葉は、


ただ１つ。




「 ” 異能力の弱体化を命ずる ” 」




少女は、電話を切った。




「…がんばれ、敦さん」




少女が電話をかけた相手は、


誰なのか。




｢｢ 月下獣羅生門！！黒虎絶爪！！｣｣




同時刻、


それまで手も足も出なかった相手が、


余裕綽々で電話に出た途端、


何故か弱体化し、


どうにかこうにか、


オリジナルの合わせ技を決めた、


白虎と黒獣がいるらしい。

予想通りで予想外。→←喫茶店にて。

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