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丸飲みの件について。 ページ34

太宰side




あまりにもどうでもいい事のように吐き出された、その言葉。




三島「ん、どうかしましたか太宰さん」



『…君の両親は、君にどんな態度で接していたんだい?』




親に何か酷い事をされたのか?


良い扱いを受けていたなら、それなりに悲しむはずなのだ。


Aちゃんは、少し迷うそぶりをした。




三島「接されなかった、が結論ですね」



『…ん?』



三島「用意される食事はいつも両親の分だけ。布団も無いから、いつも部屋の隅で寝る。


  何しても怒られないけど、何しても関心を持ってもらえない。


  まぁ、両親曰くそれが普通らしいので、どうでもいいですけど」




…普通じゃない。


私が言うのもどうかと思うけど、


それは絶対に普通じゃない。


それを伝えるべきか、否か。




三島「…ん、美味しかった!」




一際明るいその声で、思考の沼から引きずり出された。




三島「あれ、太宰さん、珈琲飲まないんですか?冷めますよ」



『…あ、そうだね』




珈琲は、もう冷めていた。


それはもう、驚くほど。




『冷たっ!?』



三島「あ、もうそんなに冷めてました?」



『うん、かなりね』



三島「へぇ。あ、のど飴舐めとこ」



『舐め始めたとこ悪いけど、時間が時間だから、そろそろ戻ろうか』




レジにいる男性店員の方を見遣る。




『あ、お会計は探偵社の国木田って言う人にツケておいて』




店員さんが頷いたのを確認して、席を立つ。




三島「む!?」




「あわあわ」という効果音が見える気がする。




三島「…ゴクン……はい、戻ります!」



『丸飲みは危ないからやめようね』



三島「すみません」




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銀砂売り子 - 猫さん» えっ、ほんとだ間違ってる。ご指摘ありがとうございます! (2022年8月13日 14時) (レス) @page1 id: 106608bd1e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも楽しく読まさせていただいてます。質問なんですが、元……の件について。のやつで、敦くんが70億なのは合ってるんですけど、主人公が90億って言われたあとに100億って書かれててどっちか分からなくなりました。 (2022年8月6日 14時) (レス) @page21 id: bbe9e35a2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀砂売り子 | 作成日時:2022年7月1日 18時

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