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四十六 まだ終わっちゃいない ページ47

太side


お願いだ…織田作…生きていてくれ。


「くそっ…」


君は正義にいるべき人間だった。



コツコツと歩く靴の音がする。


『別れの言葉は君が聞いて…少なくとも私が聞く意味は無い…』


「…」


その一声に驚愕した。


私が即座に彼女を掴もうとすると彼女は紅い空間へと引きずり込まれて行った。



彼の最後を見届けた。



私も願いがあった____予想を超えるものを見つける事。


でも…叶う事は無いかもしれない。


君は予想を超える前に消えてしまったからだ。


風に揺らされた緩く巻かれた包帯が君の手に引かれ、包帯が解けた。



もしも君が居たのなら…



私は何をすればいい__?


「年端の行かない少女に私は_背負わせ過ぎたのかも知れない…」



後悔を私は歯で噛み締め、織田作の事を思い出す。










彼女は最初から知っていたのかもしれない…



まだ出来ることは沢山ある…



「A…君は何者何だい?」






『唯の子供だよ…彼は』


私は雨が止んだ夕日の中…そう呟いた。



???side

「答えは簡単…彼女は君達の世界を、一冊の本として見れた転生者…」

「迷ヰ犬達は彼女を道標とし、良い結末を迎え入れると良いね」


「彼女は林檎(正義)を齧った…後戻りは出来ない」

「…今度は私が助ける番だね…待ってね…A必ず迎えに行くから。」


届きのし無い言葉を私はつらつらと云う…


この先は彼女しか知り得ない…いや誰も知らない物語…


迷い、嘆き、狂う迷ヰ犬達は…何を願う?

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月2日 17時

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