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三十六 猟犬※イラスト有 ページ38

現れたのは人類の英雄…福地桜痴…


「お前は罰せられなければいけない人間になったか…」




『諦めて下さい…私は行く気は全くと云っていいほどありません』


まぁ…追っては来るよね…

持っていた包帯を落とし、軍刀を構える



私は失う物が増えた____失敗は許されない。


それに今動けない程の怪我をしたら




「違う…お前が特一級危険異能力者に成ったからだ。」



『…っ!そう来たか…』



斬ろうとするも避けられる__________________。







斬撃が繰り出されるも血飛沫は舞わず…壁に傷だけが残った。



しかし未来は見ても斬撃は予見しないと避けられない。



その結果が頬に残った傷…



落ちていた石を投石され、私は咄嗟に避けた。



その判断が正しかった様だ___建物の残骸に貫通する。



『貴方には勝てないと知っています…っまた会えたら会いましょう。』


『異能力_細雪』


福地の軍刀が私に当たってもその"私だった"ものは粒子のようになる…


『…くそっ…ここまでするかよ…』


私は"一番重要な事"を忘れていたのかもしれない。


新刀 雨御前を____


刹那_時空を歪ませ、雨御前が私を斬り裂く


私の身体は痛みに耐えられなかった。


『ぃっ…やっ…ってくれ…たね』

痛い

痛い

この痛みは…まるであの頃みたいじゃないか…

何も変わらない

そんな感情に振り回されて…決断を出来なかった昔の私。


私は今も変わらない


「お前は一人で何でもこなしてきた…それは長所でもあり短所でもある。」


『まるで。渡鴉ね…英雄さんに負けるの…だけは嫌だっ…ったな…はは』


…守る物があるのだろう…だがお前は多すぎる。」


『確かに…私は情が湧き…っやすい質でね…』


痛みの最中殺した人の顔を浮かべる


「安らかに眠れ…」



目を静かに瞑って胸に手を当てる。



<モウ…諦メチャエバ?>


うるさい。



嫌だ、こんな所で死ぬ訳にはいかない…


『私は…こんな所で…っ』




「Aさん…!こんな………んで……するんで…か!起…て下さい!」



『…安吾さんか……あれから何日経った?』



「三日です…それと貴方の云っていた答え合わせは__」



『出たんだね。』 「出ました。」



『そうか…君も失踪…って訳か…早く逃げた方がいーんじゃない?』

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月2日 17時

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