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愛が重い 7 ページ7

芥「____A、這入るぞ」





芥川さんの声と共に、鍵が開けられた音が聞こえた。





カチャリ、とドアノブが捻られ、彼が這入ってきた。





その手には、サンドウィッチがのせられた皿が在った。





芥「腹が減っただろう」





風呂上がりなのか、先程のような血の臭いはなく、黒の無地の服を着て
色の抜けた毛先からは水が滴っていた。





「……お腹、空いていないので………」と私は頸を横に振った。





嘘だった。





確かに、お腹は空いていた。





しかし、幽閉されている相手からの食料を胃が受け付ける筈がない。





彼の目はスッと細められた。





芥「嘘だろう。

嘘を吐く時に髪を弄る癖が出ている」





貴「………えッ?」





自分の手を見ると、彼の云う通り
無意識の内に自分の髪を指に巻き付けていた。





貴「知らな、かった………」





呟くと同時に、私を表しがたい恐怖が襲った。





何故自分でも知らない癖を彼が知っているのか。





芥川さんは、私の事で知らない事なんてないんじゃないのか。





私の心を読み取ったかの様に芥川さんが云った。





芥「何を隠蔽しようとしても無駄だ。

僕はお前の事を凡て熟知している。

普段の行動パターンから月経の日迄、凡てだ」





私が恐怖で動けずに居ると、芥川さんはサンドウィッチを口に含み
皿を近くの机に置いて近付いてきた。





貴「やッ、来ないでッ……!」





彼は寝台の端まで私を追い詰めると、私の顎を掴んで接吻してきた。





舌で原型をなくしたサンドウィッチを私の口の中に押し込み、
その侭舌で口内掻き乱した。





貴「………んッ、ふァ………やぁッ……」





芥「………んッ…………仕置きだ。

僕に嘘を吐いたAには、仕置きが必要だろう?」





骨張った指で私の唇をなぞり、芥川さんは艶を含んだ笑みを浮かべた。





食事は、サンドウィッチがなくなる迄続いた。

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くるみ - 竜のヤンデレヤバすぎます! (2018年1月18日 18時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
loveΣ(プロフ) - 黄昏さん» ヤンデレがお好きですか……! これからもう少しヤンデレ要素を加えていきたいと思います。 (2017年6月10日 10時) (レス) id: 063d99256d (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - ヤンデレ好きの私には最高な作品です!更新待ってます!頑張ってください (2017年6月9日 23時) (レス) id: 1cf210e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
loveΣ(プロフ) - 白雪さん» 励みになりました。 有り難う御座います!  (2017年6月9日 7時) (レス) id: 824a8b9bf6 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 芥川って言う所が本当にもうきゅんきゅんしますっ!これからも頑張ってください!応援してます!! (2017年6月8日 21時) (レス) id: cc0947e4f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:loveΣ | 作成日時:2017年5月20日 8時

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