これが恋と知ってしまったなら #5

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「 だって、ずっと沈黙で何かと思ったらいきなり好きな食べ物って！笑 」






今も笑いが止まらない様子、てかバカにされてますね(笑)




確かに冷静に考えたら好きな食べ物、聞いてどうするのって感じだけど…





「 俺と話すこと相当無かってんな。」




『 それは違いますよ、』






違う、いつも西野さんとどうやって話そうどんな話しようって考えてて



頭の中で何度もシュミレーションは出来たのに、いざその場面になると言葉が出てこなくて




なんで私はここまで西野さんのことばっかり考えてたんだろう



まだ、馴染めてないからかな、自分でも良くわかんないや







『 西野さんと話すの緊張するんです、いつも。』





緊張する、それが今伝えられる精一杯の言葉





「 小谷野さんでさえ普通に話してんのに？」





『 先輩だからとかじゃないんです、西野さんだけなんです。正直自分でも分かりません。』





自分でも何言ってるのか意味不明になってふと顔を上げたら西野さんと目があって、



少しだけ西野さんの顔が赤くなってるのはどうしてなんだろう





もしかして面倒臭いって怒らせたかもしれない






「 …帰る。」






『 えっ？』





それ以上は何も言わずにテーブルにお金を置いて荷物を持って出て行ってしまった






なんでこうなるんだろう、、、


さっきまで賑やかだった場所が私一人になる



西野さんにますます嫌われちゃったかな。





ただ呆然としてたら視界がボヤけてきて、体育座りしてた腕が濡れて初めて泣いてる事に気づいた




なんで、なんで泣くの…



そう言えば安達さんと光さん遅いな


よく考えれば2人が同時に電話なんておかしいしいくらなんでも20分も話してるわけがない





安達さんは私と西野さんが仲良くなれるようにって言ってたからきっと気を遣ってくださって






「 あれ、Aちゃんどうしたん？」





2人が戻ってきてしまった。

泣き顔が見られたくなくて顔が上げられない





「 あれ、西野は？」





『 帰られました、すみません。』





「 A、なんか言われたん？」





多分もう泣いてるってバレちゃった、明日から西野さんともっと気まずくなっちゃうな






『 西野さんは悪くないです。』




心配して下さって今日はもう遅いし帰る事になった。



お二人にも迷惑かけて、私なんなんだろ





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