第８６話 その幹部、もどかしい。 ページ39
夕飯はロルが持ってきた。あの影使いメイドはもう休んでると。珍しい事もあるもんだと尋ねたら、医務室で起きた一部始終を、眉を寄せて語ってくれた。
「無事だったんだよな？」
[Aさんは平気だと言ってましたが、幹部三人に休むよう言われ、折れる形で午後休をいただきました。]
知らなかった。誰も教えてくれなかった。聞えない俺には知らせる理由が無いってか？
[スマイル様、きんとき様からの言伝がございます。]
「なに？」
[『変人が迅速に魔力を大幅に消耗してきりやんを守った。メイドは大事を取って休ませた。伝えるの忘れてて、ごめん。』との事です。]
後処理に追われて、伝えに行くタイミングが無かったってか。
[カロンも正直、休ませたいほどに憔悴しておりました。自分が代理を任せたからと。]
「きりやんが無事だったとは言え、あのメイドは優秀だし、専属に欲しいもん。まだ居て欲しい」
[明日の業務に関しては、Aさんの体調とメンタルを見てメイド長が決めるとの事です。もしお休みだった場合、私かカロン、もしくは他のメイドが伺いますが、どうかご容赦を。]
「ん。あのメイドにも、無理すんなって伝えといて」
[かしこまりました。]
失礼します、と出て行ったロルを見送って、背凭れに体重を預けた。食事をすぐに食べようという気がしない。
「リーラ、明日、あのメイド来ないかもしれないんだと」
定位置で寛でいたリーラの耳がこちらを向く。あのメイドで通じるあたり、賢い子だ。
「一緒に居て、ラクだし、会話がスムーズに続くし、紅茶もうまい」
今日こそ名前を聞くんだと意気込んでるのに毎回聞けなくて、今日の夕飯の時にって心に決めていたのに。
「リーラぁ。俺ってヘタレだと思う？」
多分、俺だけあのメイドの名前を知らない。きんときは頑なに変人呼びしてるけど多分認知はしてる。俺だけ名前で呼べない。もどかしい。
「あ、こらリーラ呆れた顔すんな」
耳を後ろ足でかいて興味ないアピールすんな。明日の回数減るぞ。
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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