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肆拾捌 “〃 (6)” ページ6

エリスがAを部屋から連れて執務室で何時間か遊んだ後、任務の時間が迫ってきていた為、許可を得てから部屋を出て行った(衣服は贈呈品(プレゼント)という事で渡されていたが、その時のAの顔は引き攣っていた)。


そしてエリスは再び床に鑞絵具で絵を描いていたが手を止めて森の方を、じとーっと睨み付けた。




「リンタロウの変態」


「えぇ、非道いよエリスちゃん」




云われた本人は椅子に座って肘掛に肘をつき、頬杖をし乍らエリスの方を見てニッコリと微笑した。




「だって、もっと他にもやり方があったもの」


「まあ善いじゃないか、お陰で想像以上の迚も善いモノが沢山見れたのだから」


「嫉妬してた癖に」


「気付いてないのはA君だけだ……折角、私好みに仕立てたのに違う男からの贈呈品された首飾り(ネックレス)を身に付けているのだから……仕方が無いよ」




確かにAはとある人物から貰った首飾りを身に付けていた。
ある日を境に肌身離さず、ずっとだ。
しかし、その事をAは誰にも云って等なかったし、服装的にも誰からも見えていなかった。
なら何故この男は知っていたのか───?




「まあでも、又着せ替えごっこはしたいわ。ドレスのA凄く可愛いんだもの、違う服も着せたい」


「そうだねぇ……善い案を思い付いた。色々な服を着せるには行事(イベント)を沢山すればいい!……ああ、でも一個だけ困る事があるなあ」




憂鬱そうに呟く森にエリスは不思議そうな顔をして可愛らしく首をコテンと傾げた。




「どうして?」


「だってあの表情(カオ)は私達だけの秘密にしたいじゃないか」




先刻迄のAの色々な表情を思い乍ら、森は恍惚とした笑みを浮かべて云った。
それを見たエリスは、はぁ、と溜息を吐いて呆れた表情をし乍ら呟いた。




「やっぱり変態」






──────────
──────
───


後にポートマフィアでは急に行事が増えたらしい。
そしてその意図に勘づいたのは太宰だけであった。





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一つ一つ長いなと最近書いてて思ってる作者です、どうも
之、書きたい話全て書いたら一体何時本編(黒の時代)に入れるのやら……(

あ、後皆さん誰sideか読んでて判りますかね?
三人称視点の時はno sideとなっているんですが矢張り視点が変わる事に誰視点か書いた方がいいのだろうか

肆拾玖 “とある電脳潜士 (1)”→←肆拾漆 “〃 (5)”



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黒龍(プロフ) - Mさん» 嬉しいお言葉、有難う御座います^^ (2019年11月23日 17時) (レス) id: 9b97ad947e (このIDを非表示/違反報告)
M - とてもおもしろかったです。 (2019年11月23日 1時) (レス) id: 5a0fa58d7d (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - りーこさん» 有難う御座います!頑張って続き書いていきますね (2019年6月24日 12時) (レス) id: 9b97ad947e (このIDを非表示/違反報告)
りーこ - 続きが楽しみです (2019年6月24日 6時) (レス) id: 140e75a81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒龍 | 作成日時:2019年6月21日 21時

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