▽繋がれた手 ページ34
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"平子隊長"
ー総隊長である山本元柳斎重國への報告を終え、疲れた顔つきで歩みを進めていると自身を呼ぶ声に足を止めるー
平『卯ノ花さん。』
卯『まだ、完全には回復なさってはなさそうですね。』
ーその声の主は治癒部門責任者、四番隊隊長卯ノ花烈ー
ー平子は卯ノ花の方へと向き合うと、卯ノ花はゆっくりと平子へと足を進めたー
卯『平子隊長、貴方は現隊長格の中では若手ではありますが貴方の霊圧操作や索敵力は総隊長も認められています。
ですが、その貴方が特定できなかったのであれば今回の件はあまり良くない結果でしょう。』
平『......すんません。』
卯『責めているのではありませんよ。現に貴方が前線で戦ってくださったおかけで助かった隊士は少なくはありませんから。』
平『これでも一端の隊長なわけやし.....部下を盾にする訳にはいかんでしょう。』
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卯『平子隊長、1つ話しておきます。貴方の強さは時に貴方にとって最大の枷になりかねません。そして平子隊長、貴方にもしものことがあれば、貴方自身以上に傷ついてしまう人がいると....お忘れなく。』
ーそう言って立ち去ろうとする卯ノ花ー
ー平子が何かを伝えようと声をかけようとした時、思い出したかのように口を開くー
卯『後で四番隊隊舎に来ていただいても宜しいでしょうか。平子隊長の怪我を治療なされて休まれている浦原三席がいらっしゃいますので。』
平『Aが....?』
卯『では、失礼致しますね。』
ー卯ノ花は平子の返答を待たずに立ち去っていくー
ー卯ノ花の姿が見えなくなった後、平子は歩みを五番隊隊舎から四番隊隊舎へと変え、再び足を進め始めたー
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藍『...良いね。噂以上の腕だ。もう一度名を訊いておこうか。』
市『ギン。
市丸ギンや。』
藍『どうだったうちの三席は。』
市『全然あかんわ。話んならん。』
藍『そうか。それは何よりだ。』
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作者名:とり天 | 作成日時:2023年8月15日 16時