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平『知った口利くんは嫌いやけどな。先に隊長やってるモンの意見の一つとして聞いてや。
上に立つ者は下の者の気持ちを汲んでも顔色は窺ったらあかん。好きなようにやったらええ。それで誰もついて来えへんかったら器やなかっただけの話や。
それにあんた元々
ー平子の言葉に浦原の口から何も返すことはなかった。然しどこか変わったようにも感じる浦原の目に平子はゆっくりと浦原から目線を反らすー
平『ま、ええわ。あんま気にせんといてや。あんたちょっとオレと似た匂いするもんでお節介やいてもうたわ。
ほなな。』
ー平子は十二番隊隊舎から戻る途中、1人の人物を思い出したー
ー天真爛漫で子供のような性格だったが、どこか母性に溢れていたかつての上司の存在をー
平『(そういや俺も、振り回されてばっかやったな。)
.....いつまでそこで見てんねん。惣右介。』
ー"暖簾捲り"ー
ー霊圧探知が得意な平子が使用した技から姿を表したのは、鬼道で姿を隠していた副官、藍染惣右介であったー
藍『....流石です。いつからお気付きに?』
平『オマエが母ちゃんの子宮中おる時からや。
行くで。』
藍『はい。』
ー自身がいたことに驚く気配もなく淡々と話す平子に対し、何か言いたげな雰囲気を醸し出す藍染ー
ーしかし平子は気にも止めずにその足を進めるー
藍『....隊長。』
平『なんや。』
藍『隊長はやっぱり怖い人です。』
平『こっちのセリフや。』
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ー夜の風景に溶け込んで姿が消えていく平子の姿を見送る浦原。しかしその表情には迷いが去り、ふりきった様にも見えたー
浦『....夜一サン。夜一サンの言った通りだ.....
隊長って、面白そうっス。』
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作者名:とり天 | 作成日時:2023年8月15日 16時