▼十二番隊新隊長 ページ21
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朝起床時間になって隊舎へと向かう途中、遠くからであるもののたくさんの隊長、副隊長達が一番隊隊舎へと向かっていく姿を見かけた。
三席の私達は参加しないものの、今日十二番隊前隊長曳舟隊長の後任に新しい隊長が新任で来られると平子隊長から聞いていた。
平子隊長が、
"ひよ里が母ちゃんの様に慕ってた方や"
"俺も隊長になる前ようお世話になったわ"
そう言っていた方。そんなにたくさんは会っていないけど、一度猿柿副隊長と一緒に手料理を差し入れしていただいたことがある。
『(猿柿副隊長.....大丈夫かな......。)』
すれちがう方に挨拶をしながら、隊舎へと足を進めた。
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藍『ご準備よろしいですか隊長?』
平『おーええで入っても。』
藍『失礼します。』
ー鏡越しに自身の副官、藍染惣右介の姿を捉え振り返る平子ー
ーその表情はつまらなそうな、物足りなさ気にも見えたー
平『何やフツーのカッコやんけ。お祭りやぞ。
キラキラのカッコしてこい言うたやろ惣右介。』
藍『隊長こそ。』
平『オレはええねん隊長やから。』
藍『僕だけ面白い格好させようとしてもダメですよ。
そもそも今日はお祭りじゃなくて式典です。』
平『お祝いやからお祭りみたいやモンやろ。』
藍『違います。』
ー背を丸め、猫背の姿勢で歩き出す平子ー
ーそんな平子と一定の距離を保ちながら藍染は後ろを歩いたー
藍『そういえば平子隊長、つかぬ事をお聞きしますが隊長と浦原三席は普段どの様に過ごされてるんですか?』
平『.....どういう意味や、それ。』
藍『いえ、以前浦原三席に書類の修正をお願いした時"とても緊張している"ようにも見えたので。』
平『.......』
ー藍染の言葉に平子は何も返さず、心の中で大きく舌を打ったー
ー"なぜそんなことを気にするのか"と平子の中で疑心が更に深まって行くー
平『お前は仕事の話しかせんからやろ。女心分かっとらん。』
藍『平子隊長もそんなに詳しそうに見えませんが。』
平『喧しいわ。さっさと行くで。』
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『へくしっ』
喜『大丈夫ですか?』
『あ、はい。大丈夫です。』
甲『平子隊長が噂してたりな。』
喜『......無くはない話ですね、それ。』
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作者名:とり天 | 作成日時:2023年8月15日 16時