▽完璧すぎる男 ページ20
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藍『ありがとう浦原三席。助かったよ。』
『いえこれぐらいでしたら全く。』
他の三席の書類に穴があり、三席の書類に藍染副隊長が手直しするわけにもいかず会いに隊首室に。
平子隊長の姿はなく、筆を滑らせていた藍染副隊長の姿のみだった。
『(正直....平子隊長の言葉を聞いてから少し気まずい...)』
藍『....何か質問かな？』
『い、いえ！申し訳ありません！』
平子隊長が任命した副隊長だけあって藍染副隊長も鋭く、よく周りを見ている。悟られないように書類に目を通すとふと、藍染副隊長がこぼすように私に声をかける。
藍『....そういえば浦原三席は平子隊長と以前から親しいのかい？』
『え...、それはどういう意味ですか、？』
藍『いや平子は昔から部下と一線を引いて接することが多かったからね。あそこまで気にかけるのが珍しいと思ったんだよ。』
....いつもなら、笑って返していたかもしれない。
けど、頭の中で大きな警鐘が響いていた。
『.....そうなんですか？平子隊長は昔から部下の方に対して面倒味が良い方だと話を聞いていたので。』
この話は嘘じゃない。甲牙さんや喜納さんから聞いた話だから。
それなのに、まるで嘘をついてしまったかのように緊急で心臓が速く脈打っている。暫くの沈黙の中で心臓の音が聞こえてしまいそうで、誤魔化すように筆を滑らせる。
『あの、書類の手直しが終わったので.....確認お願い致します。』
藍『ありがとう。』
藍染副隊長は、入隊前からの評判通り優しくて仕事ができ文武共に長けている方だ。それは、こうして働いていると強く実感する。
けど、
『では、これで失礼致します。』
平子隊長の言葉を完全に鵜呑みにしているわけではないけど、藍染副隊長は私にとって"完璧すぎる"人だった。
誰にだって、弱いところがあるはず。なのに藍染副隊長にはそれを感じられない.....
"藍染には気をつけぇ"
『(平子隊長の言葉って....そういうこと.....？)』
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？『......っ、！A.....？』
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夜『何ぼさっとしとるんじゃ喜助！置いてくぞ！』
浦『あ、待ってくださいよ〜夜一サンっ！』
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作者名：とり天 | 作成日時：2023年8月15日 16時
