君消えたもうことなかれ (三)【BLEACH】 (ページ19)

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さっきと違って不機嫌そうな矢胴丸副隊長を宥めていると、伝令神機の着信音が響く。私や矢胴丸副隊長ではなく、京楽隊長の伝令神機だった。

矢『アンタの鳴っとんで。』
京『僕一応隊長なんだけどな〜もうちょっと労いとかない？？』
矢『うるさい。休憩時間の邪魔や。』

ここ最近、平子隊長もそうだけど隊長達が慌ただしく動いている気がする。嵐の前兆ではなければと考えていると、京楽隊長が

京『噂通り、いやそれ以上かな。』

そう、こぼす様な言葉に顔を上げるとさっきまでとは違って真剣な目をしていた。

京『せっかくAちゃんに会えたのに呼び出されちゃった。今度はリサちゃんだけじゃなくて僕ともお茶してよ。

まぁ、真子く.....平子隊長が許してくれればのはなしだけど。』
矢『無理やな。』
京『だろうね〜。彼、意外と真面目だから。僕何回も花街誘っても断られちゃうし。』

"じゃあね"

といって隊舎へ向かって戻られていく京楽隊長。隣からは盛大に大きなため息が聞こえ、苦笑の笑みが浮かべる。

矢『あの髭のこと気にせんとき。新しい女の子が入るといっつもあんなんやねん。』
『そ、そうなんですね.....。』

.....でも、さっき

"真子く....平子隊長が"

って言いかけてたのを見ると、京楽隊長も平子隊長のことをよく知る人なのかと考えていると今度は別の伝令神機が鳴り響く。

それは私の伝令神機で、藍染副隊長からの伝達だった。

矢『なんや？』
『緊急で確認してほしいものがあるから、申し訳ないけど戻ってこれないかと....すみません矢胴丸副隊長。せっかく誘っていただいたのに。』
矢『ええよ。アンタも大変やな。』
『いえ、私にできることはこれくらいですから。』

お代はいらないと言った矢胴丸副隊長にお礼を言い、隊舎へと戻る。その後ろで矢胴丸副隊長がどこか気難しい顔をしていたのには、気づかずに。

矢『"これくらい"、か。アンタちゃんと面倒みたりや。

"真子"』

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平『いつから気づいとったん。』
矢『言わへん。』
平『なんやねん。』

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