▼慌ただしい空気 ページ18
.
『矢胴丸副隊長!』
矢『Aお疲れ。早よ座り。』
休憩時間になり、伝令神機からの一件の連絡が来ていた。それは矢胴丸副隊長からのもので
"良い店見つけたから真子撒いて来いや"
とのことだった。店につくと矢胴丸副隊長の姿しかなく、てっきり猿柿副隊長や久南副隊長もご一緒かと思っていたため首を横に傾げる。
矢『白は拳西とまた任務に出かけとる。ひよ里は....なんや荒れとったから暫く様子見したほうがええなって。』
『.....私ってそんなに考えてること分かりやすいですか?』
矢『思いっきし顔に書いとるで。』
『えっ、』
すでに矢胴丸副隊長が注文されていたのか、席につくとすぐに2つの皿が乗ったお盆が運ばれてくる。それは美味しそうな餡蜜だった。
暫くの間甘い物を食べていなかったのも相まって、特別に美味しく感じる。矢胴丸副隊長は一口手をつけた後、何も言わず目線は私にずっと向けられていた。
『矢胴丸副隊長.....?』
矢『アンタ、餌付けがいがあんなって。』
『え、餌付けですか....?』
混乱する私をよそに矢胴丸副隊長は楽しそうに笑っている。確かにここ最近、平子隊長含めいろんな方にいろんなお店に連れてってもらったし、たくさんいろんな物を見せてもらったけど....
それって完全に小動物と同じ扱いをされてたってこと...?
矢『なんや、勘違いしとるなその顔は。』
『え、いやだって餌付けって....』
矢『素直か。
Aは何をしても新鮮な反応してくれるからな。多分あいつらもそれで可愛がってんねんやろ。』
『あいつら....って、』
矢『あいつらはあいつらや。』
恐らく矢胴丸副隊長の"あいつら"は間違いなく平子隊長達のことだけど、隊長達を口が裂けてもあいつら呼びなんてできるわけもなく、私は気づかないフリをした。
そんな私を見て矢胴丸副隊長は相変わらず楽しそうな顔してるけど。
.
.
?『あ、リサちゃんこんなとこにいた。こんな可愛い子連れてるなら僕に声かけてくれてもいいじゃない。』
矢『嫌や。』
目線を声をかけられた方に向けると思わず皿を落としそうになる。そんな様子を見て可笑しそうに笑っていた。
『お、お疲れ様です......!京楽隊長......!』
京『君がAちゃん?優秀な可愛い娘が入ったって評判なんだよー。』
矢『Aに手を出すなや髭引き抜くで。』
.
368人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とり天 | 作成日時:2023年8月15日 16時