▼過る面影 ページ13
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六車隊長は数歩先、それでも私が急がなくても追いつけるペースで歩いてくれていた。平子隊長より口数はすくないけど、気まずくならない様に声もかけてくださる。
『(....でも、六車隊長....私のこと警戒してるのかな。)』
六車隊長の言葉一つひとつが、"何かを探る"ようで違和感がある。でも、話している限り人を試したり騙したりするのは苦手な方だ。
何か必ず....理由があるはず。
六『ここでいいな。』
『へぶっ、!』
六『あぁ...悪い。』
『い、いえ。ちゃんと前を見てなかった私が原因なので。』
五番隊の敷地の近くにある橋下で六車隊長は足を止めた。普段は賑やかな街並みも今は静まっていて落ち着くようで、どこか寂しい。
『...ところで六車隊長。私に聞きたいことって....?』
六『A、お前まだ真子が"副隊長の頃から"知ってるって言ったよな。』
『はい。』
六『.......、
.....月影さんのことは、知ってるか。』
『.....っ、!』
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平『......、A?』
羅『起きたか真子。Aなら帰ったぞ。』
平『....はぁ!?1人で!?』
鳳『拳西がついてるよ。話もあるみたいだったしね。』
平『......せやか。』
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六『その反応は、知ってるみたいだな。』
『....はい。前五番隊隊長、月影小百合隊長ですよね。』
六『あぁ。』
六車隊長の表情が、険しくなった気もした。恐らくだけど、あまりいい話ではないのは私でもわかる。
『(護廷十三隊に、脱退の制度はない.....あの時副隊長だった平子隊長が隊長の座を引き継いでいるということは、何かしらの理由があって引退、もしくは....)
月影隊長は、『死んだ。』......ぇっ、』
六『十年前の任務中月影さんは戦死。急所を突かれた即死だった。
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その致命傷を与えたのは、真子だった。』
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作者名:とり天 | 作成日時:2023年8月15日 16時