4 ページ6
オレ達はトボトボ石畳の橋を渡る。
あの二人の男。まだあの恐怖と屈辱が胸に残る。冷ややかな目。あんな男たち相手じゃオレらは虫けら同然だった。
冷や汗がようやく引いてきた。男たちの名を聞くのを忘れ、街へ情報収集にかり出された。
…あの男達の言う通りだ。
オレはすっかり忘れてたんだ。
『いつも通りの生活が明日もあるなんて思うな』
『自分の身は自分で守る。』
教訓をこの身にしっかり染み込ませたつもりだった…けど。
クソっ!!!!
拳の中の絵がくしゃりと音を立て潰された。
………………………………………………………………………………………………………………………
オレ達は街の奥の方へ進む。商人や市民達で混雑してくる。
「…調査兵団は昨日、壁外調査から戻ってきた…って言ってたな」
なら街に調査兵は居ないはず。
道を確認しながらジャックに伝えた。
「とりあえず、調査兵達が集まる兵舎へ向かおう」
「えっ。でも、入れる訳無いじゃないか!」
バーカ。違ぇよ、この行動思考野郎が
「入るんじゃない。近くへ行くだけだ。運良ければ本人を見ることができるだろう?」
マークが代わりに説明する。
説明するのもめんどい…今オレは不機嫌なんだ。ったく。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←3
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ブラック | 作成日時:2017年7月26日 12時