【第2章】この世を色で染め上げて【リレー小説】

帰宅【かふぇ】 ページ31

アキさんにおぶわれながら、意識はまだぼんやりとしていた

頭が、ズキズキと痛む

何がなんだか、まだ状況が飲み込めていない




意識を失った後、気がつくと屋敷は破壊されていた

そして、目の前で、アキさんが極彩家と戦っていた

傷だらけの体では、加勢することもできず、ただその様を眺めているしかなかった





「すみません・・・」

「気にするな。怪我が治ったら、事を話す」

優しい声で言われるが、ただただ、不甲斐ない

両親は、どうなったんだろう

そもそも、この事件を起こしたのは、誰なのか

極彩家は、どうなるのか

ぐるぐると思考がまわり、また、瞼が落ちてくる






「着いたぞ」

ナミノさんの家についたらしい



「おかえんなさい」

いつもと変わらないトーンで言われる

この人は、全部知ってるのだろうか

とにかく、日常に戻ってこれたようで、ほっとした。



が、とあることに気づく

「ナミノ・・・さん。イロハさん・・・は？」

白い少女が、欠けていた。

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