【第2章】この世を色で染め上げて【リレー小説】

また後で【蓮@雫3318】 ページ29

「結果的に、三人が来れたと…それはええ知らせやな。ちゃんと取れた(･･･)らしいし。」

暗闇で一人、青の蝶が指に止まる。

蝶の青の鱗粉が輝く暗がりの中、微笑んだ。

「ネタばらしは、また後でにせんとなぁ」

ジリリリ、と黒電話が鳴った。

ーーーーーーー…

「はいもしもしー。」

『…成功はしたのか』

「ええ。お陰様で。ほんまご協力おおきにー。」

『…それでは、報酬の話をしようではないか』

「そんな急かさんといてええやんかー。昔の馴染みゆうやっちゃやろ?」

『あの子に話はするのか』

「それはおっちゃんが決めればええと思んます〜。」

『……変わらんな。私は未熟で、お前はずっその調子だ。』

「そやか?まあ、ええんやけど。」

『…報酬は、絵を頼もう。勿論、判っているな?』

「勿論。けれど、ほんま正気の沙汰やとは思いませんなぁ」

『私は家の為に愛を捨てた。それはお前も知っていると思うがな。』

「…畏まりました。それでは、報酬は一日後に。」

『ああ、話だが…』

「おん?言うてみてください」

『…雨月の傷が癒えた時、言ってくれ』

あの極彩家の事件は、お前が仕組んだ絵の中と言うことをーーーーー…

「……畏まりました」

ネタばらしは、また後で。

ガチャンと音が鳴り、灰色のあんちゃんが帰ってきた。

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