13話 ページ14
「なんで、ここに、」
呼吸が荒くなって頭が回らない。
連れているのは仲間か?
高校生2人と、半裸の男。
まるで当然のような顔をして彼の隣にいるそいつらに、何故か、腹が立った。
「はじめまして乙骨くん、私は夏油傑」
「えっあっ初めまして」
一瞬のうちに移動し、乙骨君の手を握りぺらぺらと思想を語る傑。
その速さと発言の不可解さに動きを止める3人。
そして、
「その手を離せよ、犯罪者」
震える手を必死に隠しながら彼に呪具を向ける私がいた。
「おかしいな?確かにあのとき殺したと思ったんだけど。ゾンビかなにかかい?」
「ふふ、生命力の強い猿は嫌い?」
「…猿は総じて嫌いだよ」
猿、その1文字がずっと私の心を縛り付けていた。
いつか彼が言ってくれた言葉。
『Aは努力家だね、私も見習わなきゃいけないな』
その、"私が好きな夏油傑"が褒めてくれた、私の努力を否定する言葉。
「そう、どうでもいいけどね」
そんな嘘を言い終わる前に私は研ぎ澄まされた呪具を彼に振るう。
と、同時に私の体は高く宙に浮いた。彼の呪霊が思い切り私を遠くに飛ばしたようだった。
「クソ野郎!!」
悪態をつきながら怪我を最小限にするために着地の体勢を整え、半ば転がる形で地面に着地、そしてすぐさま元いた場所に走り出した。
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年2月5日 2時) (レス) @page13 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - 海月さん» いえいえ。執筆頑張って下さいませ! (2021年1月4日 15時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - 葵梗花さん» 暖かいコメントありがとうございます。執筆の励みになります! (2021年1月4日 9時) (レス) id: af6afc0ff7 (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - コメント失礼致します。これからどうなっていくのかとても楽しみです。夢主の夏油を諦めなければいけない苦しみ、夏油が好きな恋心など読んでいてとても楽しいです。続きがとても楽しみです。夏油さんだけの小説って物凄く少ないので応援しております。 (2021年1月4日 7時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海月 | 作成日時:2021年1月3日 16時