Unanswered morning glowy(Daisuke.S) (ページ5)

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Unanswered morning glowy(Daisuke.S)５ページ5

別れた・・・よね？

ピロンとメッセージの通知を知らせる音と共に
スマホのが画面に表示される、佐久間の名前。
正確には、『さく』という名前バレ対策のための
あだ名ではあるが、そんなことは今はどうでも良い。

とにかく、あの別れ話と片思い再開宣言以降も
佐久間からのメッセージは毎日欠かされることなく続いている。

『今日の練習めっちゃハードだった～。
　Aさんはどんな1日だった？』

『今日のロケ弁、Aさんの好きなお店のやつ～。
　羨ましいでしょ。』

『約束してた阿部ちゃんの寝顔～。
　あんまりキュンキュンし過ぎないように！』

なんて他愛もないメッセージではあるが
別れ話をしてから、かれこれ２ヶ月弱、
佐久間からメッセージが来ない日はなかった。

そして、Aの勤務先である
事務所の医務室にも、休憩スペースにも
佐久間はひょっこりと現れては
ニコニコと笑って数分話しては、去っていく。

その数分を捻出することが簡単でないことは
Aもよく分かっている。
現に、佐久間はいつも小走りで廊下を駆けて来ては
時計を見て、やべ、と言っては小走りで帰っていく。

「Aさんに会えて、めっちゃ元気出た！
　俺超ラッキー！、ありがと！
　好きだよ。」

そんな言葉を毎回残して。

ただ、付き合っている時との違いと言えば
呼び捨てされていた自分の名前に敬称がついて
Aは、佐久間のことを下の名前で呼ぶことがなくなったことと
お互いの家で会話が交わされることが無くなったことくらいだろうか。

Aが予想していた状況と現実が
大きく異なっていることは
片思い宣言をされた時点で
Aも薄々気付いていたのだが
軌道修正の方法が分からない。