７人の特急列車と一般人な私。 (ページ43)

今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:135,683 hit

43 ページ43

『あ、カイ。おはよ！』

2「聞いてる？人の携帯勝手に触ったら
ダメでしょ？」

『ご、ごめんなさい…
電話、ユーキからだったから、
着信の音で起こすのは可愛そうだなって』

2「冗談だよ、電話出てくれてありがと」

本当に冗談だったかわからないけど
そんなに怒ってなさそうでよかった。

これからは気をつけよう…

『ごめん、電話の声で起きちゃった？』

2「いや、美味しそうな匂いがして
目が覚めた！作ってくれたの？」

『うん、冷蔵庫の材料勝手に使っちゃった。
後で材料ちゃんと返すから。』

2「いやいいよ！それならまた作って？」

ニコって笑うカイに、心が惹かれそうになった。
けどこの笑顔は

『それずるいよね』

2「何が？」

『その笑顔わざとでしょ？
ライブの時もよくやってたし。』

2「バレた？お客様用です！」

『いつか、私だけに向けたカイの笑顔を
見せてね？』

2「あのさ、Aも十分ずるいよ？」

『何が？』

2「そんなこと言ったら男は誰でも
期待しちゃうよ？

…ま、いいや。冷めないうちに食べていい？」

『うん？？？準備するね！
タクヤもそろそろ起きるかな？』

2「起こしてくるね」

カイがタクヤを起こしに行くと

ピーンポーン

インターホンが鳴った。