くのたまは忍びたい

第19話 ページ21

適当に席を見つけて座ってみると近くに4年生が居たらしく何か寄ってきた。出たなアイドル学年。めっちゃ顔が良いぜ。何か私とは作画が違う気がする。



「私は4年い組の平滝夜叉丸！実技の成績も1番なら！教科の成績も1番！そして戦輪の腕前が…」
「私は4年ろ組の田村三木ヱ門！過激な武器を扱わせれば忍術学園1番の…」


同 時 に 喋 る な


私はnot聖徳太子です。聞き取れねぇからよォ！
でも何かすごく楽しそうに話してるし幸せそうだからなんも言えないよね。やっぱり後輩って可愛い。

私はかれこれずっと同じ事を言ってる2人の話に『うん…うん…そうだね…うん』と聖母のような(当社比)顔をして返事をしている。
え？5年生？久々知君の豆腐トークを永遠に聞かされてますね。にっこり。


すると私はいきなり腕の裾をくいっと掴まれた


誰だこんな可愛い呼び方する子は！！


「こんばんは〜、僕は4年い組の綾部喜八郎で〜す」


『後藤Aです。よろしくね。』


え、すっごい可愛いんだけどその腕に担がれてるのは踏み鋤ですよね？？？聞けば穴掘りが趣味らしい。
お顔に似合わずめっちゃパワフル。


「僕は元髪結いの斉藤タカ丸だよ〜。訳あって6年生と同い年だけど4年生に編入してるんだ〜。編入生同士、仲良くしようね〜」


え、何このふにゃっとした笑み。和む…
あっ、でも先輩だからしっかり敬語を忘れないようにしないとな…
今度Aちゃんの髪結わせて〜と仰ってくれた。え、是非！！痛みまくってるからケアして頂きたい！


そして最後は


「こんばんは！！！浜守一郎です！！好きな事は籠城戦です！さっきの組手、すごく胸が熱くなりました！！！これからよろしくお願いします！A先輩！」



『あっ、うん。よろしくお願いします…』



すごいこの子熱血だわ。全ての会話に「!」ってついてるよ…でもやっぱり慕ってもらえるのは先輩として嬉しいもんだな


「A先輩って忍術学園に入学する前何か武道でもやってらしたんですか！？」


浜君がそう問うてきた。


『う〜ん…実は武道はそこまで習ってないんだよね。お父さんにちょっとだけ教えてもらったけど、後は授業とか実践で身につけたかな…あはは』


そう答えると4年生が一斉に質問してきた


「A先輩！石火矢とか過激な武器は好きですか！？」
「戦輪はどうです？！？あっ、A先輩の武器も知りたいです！」
「落とし穴はどうです〜？」
「髪の毛どうケアしてるの〜？」


わぁぁあ(混乱)

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