くのたまは忍びたい

第11話 ページ12

＿＿＿私がビビり倒す中試合はどんどん進んでいった。


何か近くで見てたんだけど皆さん強すぎません？？？
足技をかけたり不意をついたり…何か今までの授業とは比べ物にならないほど迫力があった



試合を待っている間不破くんに聞いたのだが、私が対決する七松小平太先輩とは6年生の中でも随一の体力、腕力、跳力を誇る上に冷静な思考力も持ち合わせているらしい。え？チートでは？
あととんでもなく速いらしい。私の対戦相手だけ忍者の"たまご"じゃない気がする


勝敗は
1試合目は頭脳戦で1歩先を読んだ立花先輩の勝利
2試合目は機転を利かせた戦法で尾浜君の勝利
3試合目は冷静な判断を見せた潮江先輩の勝利
4試合目はすごい平和な戦いだった。時間切れで引き分け
5試合目は…鉢屋君の勝利 うん。あそこまで言うだけあり、流石、強かった


そしてとうとう私達の番になったのはいいが…



『(次の試合で勝敗決まるやつやぁん！やだぁ！責任重大やぁぁん！！)』



なんだかんだ理由をつけて時間切れを狙ってたのにもうこれじゃもう本気でやらないと…



「Aさん！頑張って！！」
「勝てるよ〜！」
「俺たちの仇を取ってくれ〜！」
「……(じっ)」
ほらぁ！！同級生の期待の目！鉢屋くんの「負けたら許さない」と言わんばかりの目！


「面白くなってきたね！」
「うん！すごい！白熱してる！」
「どっちも頑張れ〜!!!!!!!!」

「先輩〜！頑張って下さぁぁい！」
「負けないで〜！」
「女の子の力を見せつけて欲しいでしゅ〜！」

後輩たちのキラッキラした目！！(特にくノ一の後輩ね)


「…」
「負けられないなぁ！」
「小平太ぁ！絶対勝てよ！」
「…勝て」
「Aちゃん！無理しないでね！」
先輩達の本気の目！善法寺先輩は天使ですか！！
天使ですね！！！！



七「…」
『ひっ…』
そして七松先輩のギラギラした目。猛獣ですかあなたは。




木「それでは！最終試合！
七松小平太 対 後藤A！ はじめ！！！」



『(うあああはじまっちゃっt)』



ビュン！！



『(うわっ、あぶな！！)』



咄嗟に伸びてきた拳を避ける
え、速すぎやしません？




「おおっ！A先輩！七松選手の拳を避けました！」



『(トモミちゃん！君の声で癒される！けど…)』




シュンｯｯ！




ユ「今度は足技〜！これも難なくかわす！」



『(いや全然難ありだよユキちゃん！避けるのにいっぱいいっぱいなんだけど！！！)』




私の頬に一筋、たらりと汗が流れた

第12話→←第10話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す